濡れ衣と天才魔女
感想や誤字指摘などありがとうございます!
お返事や修正は少々お待ちくださいませ。
それと、あと1話で第一章終わります、たぶん
二章から本格的に無双とか暴挙とかしてきます、準備体操はこのへんまで
~ ウェーバー邸 ~
予定していたモンスター討伐もつつがなく終わり、日が沈む前に帰ることができる。ガルド団長から酒に誘われたが、今日は友人と飲む予定があるということで丁重にお断りさせて頂いた。どうやら最近夫婦仲が悪いらしく、遅い帰宅をする口実を探しているようだ、まったく。だが、この人がどっしりと構えていてくれるおかげで、若輩者が多い我らが白翼騎士団も仕事に専念することができる。また、モンスター討伐においてはエルカ様の力に寄るところが大きかった。……というより、めぼしい戦果はほとんど彼女のおかげであろう。実に惜しい。女性が騎士になる道があれば……いや、彼女自身に騎士となる気持ちがあれば。
つらつらと考えながら書き物をしていると、友人が家に到着した。
「よう」
「遅かったな、トマス」
妹の婚約者、トマス=ウェーバーだった。いつもは詰め襟を洒脱に着こなしているが、今日は妙に動きやすい服装をしていた。まるで狩りか何かに出かけるような出で立ちだった。
「まあ野暮用で少しな。飲むか?」
「どうしたその酒は?」
「親父の棚からくすねてきてな。美味いぜ」
「まったく……」
悪戯癖の抜けない男だった。いかついと言っても良いはずの体と顔つきなのに、何処か子供っぽい明るさが滲み出ている。こういうところに女は心をざわめかすのだろう。妹も執心しているようだが……。
「クリスとはどうだ?」
「ああ、思いの外、面白い子だな」
「思いの外とはなんだ」
「ほれ、色々あったじゃないか。エルカのところで」
「……そのとおりだ、まったく」
まさか幼馴染とはいえ、あんな挑発する態度を取るとは思わなかった。しかも相手は、エルカ=クリュセイスだ。そのときはまだ彼女の正体について何も知らなかったが、妹は知っていたはずだ。そこまで恐れ知らずだとは思っても見なかった。
「しかめっ面してないで飲めよ」
「そうだな」
軽く杯を合わせて口に含むと、芳醇な香りが広がる。何気なしに寄越された酒で銘柄も読まず何も期待せずに飲んだためか、美味さが痺れのように脳に突き刺さる。葡萄酒は何度も飲んだことがあったが、これほど美味いものを飲んだことがあっただろうか。トマスはにやけた表情をしている。まるで悪戯が見つかった小僧のようだ。
「美味いだろう?」
期待通りの反応をしていたようで、トマスの顔は喜色を浮かべている。
「……祝い事でも何でもない日に飲んで良い酒じゃないぞこれは」
「なんだ、俺の婚約は祝ってくれんのか?」
「祝いの酒をお前が寄越してどうする」
「それもそうだな、まあ飲みたい気分だったんだよ」
もう一口含む。やはり、美味い。
「……で、どんな頼み事をする気だ?」
「そういうわけじゃない。全く、人を信用して欲しいもんだ」
「なら信用に足る振る舞いをすることだ」
「わかってるさ……なぁ、一つ聞きたい」
「なんだ?」
やはり本題があったか。何処か駄目さが抜けない男だが、10年来の友人でこの先は義兄弟だ。話を聞いてやるか。
「兵学校での、シモンを覚えてるか」
「そりゃ覚えてるさ。同期の出世頭だぞ」
「すげえ奴だったな。剣にしろ槍にしろ、部隊の扱いにしろ、誰も勝てなかった」
「最初の頃は買った負けたはあったんだが、すぐに追い抜かされてしまったな……」
「そうだな。最初はまだ張り合ってた」
トマスは杯をあおり、飲み干す。そして手酌で乱暴に継ぎ足した。
「勿体無い飲み方をするな」
「良いじゃないか。お前も飲め」
「ああ」
「前線の方でも負け知らずらしいな。魔族は強い。その中で勝ち続けるってのは尋常じゃない」
「……そうだな。剣や槍の試合でも、部隊どうしの試合でも、こてんぱんにやられたよ。天才というものは居るんだと思い知った」
「ああ、俺もだ。張り合うための力が無いってのは悲しいもんだ。最初に馬鹿みたいにがむしゃらに向かっていけたのにな」
「ああ」
「しかしなぁ、ゲイル」
トマスは、何処か遠い目をしている。
「あのお嬢ちゃんの方が強い」
「ふむ」
確かに。
純粋な力比べ。個人と個人のぶつかり合いならば、エルカ様の勝ちに間違いはないだろう。あれは純粋な力や技……武そのものと言って良い。荒れ狂う獣の暴力でもあり、同時に人間の技の結晶でもある。
「部隊運用や指揮、あるいは貴族の適正といった人品ならともかく、ただのケンカならばエルカ様の負けはまず無いだろうな。仮に魔王が相手だとしても遅れを取ることはありえんだろう」
「そうだ。それだってのに……」
「なんだトマス。さっきから奥歯に物が挟まったみたいな話をして。お前らしくもない」
「そうだな……。話ってのは、お前の妹の話だ」
「うん?」
「お前の妹は、本物の馬鹿だ」
「なんだ突然」
確かにクリスは、何処か突拍子もないところはある。結婚を前に不安に思うところがあるのかもしれないが……。
「まだ16だ。確かに落ち着きのないところはあるかもしれんが、俺も妹のことは……」
「ああ、違う、そうじゃない」
「じゃあなんだ」
「俺達は年をとってお利口さんになっちまった。シモンに挑むこともやがてはなくなった。だがクリスは違う」
「……ふむ」
「クリスは天才に挑むことを諦めない馬鹿だってことだ」
「エルカ様のことか」
「……十年来の付き合いだそうだ。誰よりも強い人間と、親よりも長い時間を付き合ってきた。それでも張り合うことを諦めないでいる。歪んでて、偏ってて、どんな手段だって構わずやっちまうなりふり構わない馬鹿だ」
そこまで言って、また葡萄酒をあおる。
「久しぶりに女に惚れた。俺にクリスをくれ」
「……意外だな」
「俺もだ」
「正直、お前が妹のどこに惚れたのかわからん」
「だろうよ」
「……だが、惚れた以上は守ってくれるんだな?」
「ああ…………だが」
「ん?」
「お前は守らんぞ。お前はお前のやるべきことをやれ。酒はその詫び料だ」
それだけ言うと、トマスは踵を返した。
「……ん? もう帰るのか?」
「ああ、じゃ、また会えたら会おうぜ」
トマスは、名残惜しむでもなく去っていった。
意味深な言葉を残して出て行ったトマスと再開するのは、それから長い長い先のことだった。そしてクリスとも。
次の日から私はエルカ様のトラブルの対処に追われて騎士団の詰め所に寝泊まりすることになり、二人の失踪を知ったのは数日後のことだった。
★☆★
校門のトラブルに気付いた人が増え始めた。
目立つのは嫌いなんだけど。
「エスコートしてくださる風貌には見えないのだけど?」
「申し訳ございません」
皮肉にも付き合わない。
だが真面目一辺倒の武人というわけでもない。
いかにも清廉潔白ですという顔をしている癖に腹芸も上手。
嫌いなタイプだ。
「わたしがおとなしく付き合うとでも思ってるの?」
「さて、それはわかりません」
自分の口角が歪むのが分かる。
騎士達は警戒を強めた。
「十人がかりなら勝てると思ったんだ」
「いいえ、まさか。私も以前、あなたの腕前は拝見しております」
「どこかであったことあったかしら?」
「ブラッドジャガーを討伐していた折に」
……あー、テスカなんとかのときか。
確か金剛騎士団の他にも何人か居たわね。
「じゃあなんでそんな物騒な装備してるのよ」
「騎士団の職務で、平服というわけにも行きませんので。それにこれはあなたと戦うための戦力ではありません」
「じゃあ何?」
「決裂した場合に学生らを守るためです」
あ。
これは。
久々に来ちゃったな。
冒険者に軽く煽られるくらいなら怒鳴るくらいで済んだけど。
本気でケンカ売られたら買うしかない。
「大丈夫よ、心配しなくて。周りに迷惑は掛からないから」
わたしは笑顔で語りかける。
「10人を倒すのに5秒とかからないし」
『おいやめろ!』
杖が制止するが、でもケンカ打ってきたのはあっちなのよね。
「双方とも控えなさい!」
が、そこで割って入る声があった。
ゲイルだ。
蒼盾騎士団とは違って鎧姿ではなく、平服のままだ。
いつも以上に厳しい顔をしている。
「……おや、白翼騎士団のゲイル殿」
「ウォルト殿。これは一体どういうことか」
だが、ウォルトと名乗った輩はその顔を見ても何一つ表情を変えないでいる。
「彼女には第一種禁呪使用及び屍体型モンスター製造の容疑がかかっています。ですのでご同行をお願いした次第でして」
「彼女は白翼騎士団に一時的に籍を置いている。尋問の権利は蒼盾騎士団にはない。我々の内部尋問がまず行われるべきだ」
「冒険者として雇っているだけでしょう? それでもって籍をおいてるというのは拡大解釈ではないのですかな?」
「いや、彼女は我々の剣術指南役だ」
「……初耳ですな」
わたしも初耳なんですけど。指南役? まあ確かに訓練に付き合ってあげたけど。
「エルカ様、ここでころしあ……揉み合いになっても良いことはありません。なによりあなたの伯父上……バルマス辺境伯様のことを考えれば、抑えるべきとわかるはずです」
うっ……確かに。
「そ、そんな殺し合いとかそんなつもりなかったわよ? ……かるく殴るくらいは考えたけど……」
「そういう挑発も、よろしくありません。事態はあなたが考えているより深刻な状況です」
ゲイルがわたしを見据える。そこに洒落や冗談の色はなかった。
『……よくはわからねえが、従っておいて損はねえと思うぜ。つーかお前な。ケンカして良いタイミングと悪いタイミングくれえ考えろ』
う……二人して言わなくても良いじゃない。
でも確かに、好きに暴れて良い状況でもなさそうだった。
「ウォルト殿。ひとまず彼女は白翼騎士団で預かります。よろしいですな?」
「ま、やむを得ませんな」
言葉遣いは丁寧ながらも、ゲイルとウォルトの間で剣呑な視線が交わされる。
……なんかやーな感じ。
「お姉さま……」
「エルカさん……」
「大丈夫よ、どうせこんな濡れ衣、すぐ解決するわ!」
キリアンとシャイナの不安げな顔を励ますようにわたしは答えた。そうよ、この先に待ってるのは冤罪ふっかけたあいつらの泣きっ面よ……と、思うことにしよう。
★☆★
白翼騎士団の詰め所はざわめきに満ちていた。わたしが蒼盾騎士団に捕らえられそうになった件はどうやら周知の事実らしい。だがそのざわめきも、ぴしゃりとゲイルが一喝して止まった。騎士達は事情を聞きたそうな様子だったが、わたしだって知りたい。
そしてゲイルに促されて上階の会議室に入るとガルドが待ち受けており、前置きもなく話を始めた。
「第一種禁呪使用及び屍体型モンスター製造、というわけじゃが……そのきっかけは、厳氷穴の下層で見つけたアレだ」
『見つけたっつーと、あの骨か』
「……ホーンエレファントが問題ってわけ?」
「うむ」
「なんでよ!」
ばん、と机を叩く。納得行くわけがない。
わたしがあのとき見つけたものであることは、この二人もわかっているはずだ。確かにまあ最初の発見者は魔族だが、所有権についてはわたしということで問題なかったはずなのに。
だがゲイルとガルド、二人共厳しい顔つきをしている。
「俺等が丁度探索に入る前日くらいのことじゃ。ホーンエレファントについて重大な事実が判明した」
「……重大な事実?」
「宝石や鉱石を取り込んだホーンエレファントは、偶発的な条件で生まれるというのが定説だ」
「……そうよ。当たり前じゃない」
「その定説が覆された」
「はぁ!?」
「天然では決して生まれないということが魔法学園の学長によって証明され、今後ホーンエレファントが発見された場合はどういう経緯であれ騎士団による尋問が行われることとなった」
「ちょ、ちょっと待って、それじゃ今までのホーンエレファントって……」
「天然物というのは全てウソ。ネクロマンシーによる人工の芸術品じゃ」
「はあーーー!!!???」
『あー……そんなことだろうなーと思ってたんだ』
杖が、やれやれと言わんばかりに呟く。
「……何かご存知で?」
ゲイルが杖に尋ねた。
『大したことじゃない。150年前には全くそういう話なんて聞かなかったしな。もし天然モノなら過去にも無いとおかしいし、なにより完成度が高すぎる。大体水晶だの宝石の原石だのはもっと長い長い時間をかけてできあがるもので、魔力による成長の補助を受けたとしてもそんなににょきにょき生えるものとは考えにくい』
「なるほど」
『だが疑問があるんだが、良いか? そのホーンエレファントの発見が怪しまれるってのは良いとしても、それがなんで禁呪の使用だのモンスターの製造だのって疑いになるんだ?』
……これについては、わたし自身心当たりがある。
まだこいつには説明していなかったが、騎士団のお偉方は既に知っていることだろう。
「テスカトリポカ事件のことは、この杖には?」
「……あんまり詳しく話してない。別に、秘密にしてたわけじゃないのよ、言うタイミングがなかっただけで……」
『怒ってるわけじゃねえよ、拗ねんなよ』
「すねてないわよ!」
もう、人がイライラしてるってのに煽るんだから。
「テスカトリポカは、わたしの魔法が暴走したせいで生まれたの」
『……ほう?』
「魔法学園に、ちょっとネジがぶっ飛んでる博士が居てね、そう、確か名前は……」
「アルマン=エルザード。元はバロル魔法学園で教鞭をとっていた天才錬金術士にして天才死霊術師」
わたしの言葉を、ゲイルが引き継いだ。
そうそう、アルマンなんとか。
「彼は魔族の領域で見つかった、とある精霊の遺体の一部を触媒とした実験を行った」
『精霊と言っても、長生きしたモンスターが知恵を獲得しただけで別に神様仏様でも何でもねえんだがな。酔狂なこった』
「……で、学園から実験中止しろって命令があったのに学生に伏せて実験してたのよね。わたしにもやってみろって言われて……」
『やったの?』
「単位くれるって言うから」
『お前さー、単位と世界平和どっち大事なの? バカなの?』
杖が思い切り呆れてる。くそう。
「だってそんなことになるなんてわかんなかったんだもん! 大体、触媒もただの山猫の化石って言われたんだから! わたし被害者! ヴィクティム!」
『うーん……まあ良いけどよぉ……』
まあ確かに責任は感じなくも無いのだ。
わたしも他の学生達も、単位や報酬につられてやいのやいので協力してしまったわけだし。
「一応責任とったわよ。モンスターは倒したし、『二度と回復系統の魔法は使いません』って誓約書を書いて金剛騎士団に渡したし……」
『禁呪の違反、そして誓約書ねぇ。過去にモンスターを作っちまったって実績がエルカにはあるわけで、二度とやらんという誓いも立てちまった』
「そう、そこが今回の事件をややこしくしている原因というわけです」
ゲイルが結論付けた。そういうことだった。
『んじゃつまり、禁呪ってアレか。お前の使う魔法そのものってことか?』
「……そうよ。攻撃魔法ならまだ効果は予想がつくけど、回復魔法については……何がどうなるかわからないし、その対処も凄く難しいだろうってことで」
なんかあれこれ言われたけど話が難しかったのよね……。
『まあ予測は付く。魔法を使って予想が付かない効果が出ましたごめんなさい、じゃあ済まないからな。屍者の復活や生物の創造に踏み込んだら生命倫理の問題になる。起きてしまった事態がはたしてこの国、この世界にとって是か否かの結論を高度な政治宗教のレベルでの決着が求められる。誰も得しないのに、だ』
「まあ難しいことはわかんないけど、そういうこと。回復魔法は絶対に使ってないのよわたし。ぽちのときは上手く行ったんだけど、二度目の成功があるとは思えないし、こういう経緯があったし」
『だがそれが、ホーンエレファントの新事実と結びついて疑われてるってのが現状なわけだ』
「そういうことじゃ」
ガルドが重々しく頷く。
ようやく話の筋道が見えてきたが……。
「ホーンエレファントは自然には生まれない。高度な死霊魔術があって初めて生まれるということが魔法学園から発表され、所有者や美術商は慌てふためいている。それだけじゃない。この都市に存在するホーンエレファントや、それに類する美術品がアルマン=エルザードの手によるものという見通しが立ってきて、その調査を蒼盾騎士団が引き受けているということじゃ。そして……」
ガルドはちらりとわたしの方を見る。
「……トラブルがあったとはいえ、アルマン=エルザードの講義を受けた人間の多くが疑われ、その中でも魔力量が大きいお嬢ちゃんが筆頭容疑者として狙われとる」
「わたしがやるわけないでしょ! やりたくてもできないわよ!」
「それを示すための方策を考えましょう。今のままではジリ貧です。ただ違法の品を作ったというだけならそこまで大きい罪にはなりません。ですが、金剛騎士団と交わした誓約書を破った、ということになってしまえば……」
「仮に貴族といえども牢獄行きになりかねん」
ガルドがため息混じりに呟く。
「わたしは何もやってなーい!!!!!!」
「それは我々も確信しています。何より蒼盾騎士団の動きがおかしい程に早過ぎる」
「ちょっとヤバいと思ったんでな、冒険者として雇った時の書類に追記して、『騎士団の剣術指南役』という形にしたんじゃ。その役目についているときだけは準男爵相当の身分が保証される」
ガルドの何気ない言葉に驚いた。
これって棚ぼた?
「あれ、養子の受け入れ先とか探す必要なくなっちゃった?」
そんな書類一枚で済んじゃうなんてビックリなんだけど。
「いや、永続的なものではないからな。有効期限があるその場しのぎじゃ。ともかく話を戻そう、なにか蒼盾騎士団の方で怪しい動きがあるんじゃよ」
『騎士団の都合はわからんが、まずはキレずに状況を知ろう。お前なら何もかもぶっ壊して逃げるこたぁできる。だがそんなことを望んでるのか? 違うだろう?』
「そうだけど……」
「無実を証明するよう、我々もできる限りの力を尽くします。ですからどうか短慮は避けてください」
ゲイルが頭を下げる。
……義理のある人に頭を下げられては、わたしだって溜飲をひっこめるしかない。ああもう、なんでこんなことに。
「……わかったわ、いつか恩は返します。どうか協力して貰いたいです」
「ええ」
ゲイルとガルドは、しっかりと頷いた。
土日が忙しいので次は月曜くらいになるかもです