93/448
93 時
「今日で高校生活も終わりかあ……」
「卒業まであっという間だったね~」
うどんのつゆを啜る瑞葉と海彩。
「あっという間すぎるだろっ。今日入学式終えたばかりだからな?」
美雪もうどんのつゆを啜る。
「未来から来たって言ったら笑う?」
「来てない来てない」
「じゃああたしはどこから来たの!?」
「えー……、知らないよ。てかずっと一緒にいただろ」
「生まれたときから~?」
「いや、それは違うけど」
「生まれる前からか!」
「長いなっ!」
「長いね~」
「そりゃあ、こんだけ仲良しにもなるよね」
「待て、さっきのツッコミは感嘆じゃなくて否定の意味で――」
「大丈夫、わかってるよ。あたしたち46億年の付き合いだからね」