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52 英才教育
「およ。おまたせー。雪ちゃん、海彩ちゃん。待たせちゃってごめんね!」
生徒指導室から出てきた瑞葉は、すぐ近くで待ってくれていた美雪と海彩を発見する。
「どうだった?」
「大丈夫だった~?」
「地球が割れるくらい怒られたよ!」
「割れてねーよっ」
「ふふっ」
「地毛だっって言い張ったら開放された」
「ふふふっ」
「ハーフかよ」
「そうだよ?」
「いや違うだろっ」
「敵を騙すにはまず味方からかと思いまして」
「遅いよ、三年遅い」
「アタシは九年だね~」
「あたしは十五年かあ」
「おまえは騙されんなよ!」