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「こんなに可愛い字を書く先生が、優しくないわけがない!」
「なんかのタイトルかよ」
「ううん。今年の目標」
「もくひょっふふっ」
吹き出す海彩。
「完っ全に他人任せだし、期間長すぎるだろ」
「ノルマは~?」
「字を書く先生!」
「緩すぎるよ……」
「すぐに達成できちゃうね~」
「じゃあもうちょっと厳しくする」
瑞葉が握り拳で机の上をダンっと叩いて気合を示す。
「いや、しなくていいけど」
「こい字を書く先生、けがない!」
「ちょっと不憫~」
「ねー」
「最初の目標から掛け離れすぎだろ!」