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44 早早早早弁
「ふぉうふぃへふぉふぉふぁファファヒはひふぉふぇひふぁっへふぁふぁっふぁほ?」
「待て待て、食べながら話すな。行儀悪い」
サンドイッチを食べながら話しだす海彩を美雪は注意する。
海彩は急いで口の中を空にしようとするけれど、その気持ちが伝わってくるのみで大して速度は増してない。
当然、それを邪魔しようとする瑞葉。
「ふぁふほふぃっひおひひひ?」
「お前は何も食ってないだろっ」
美雪が瑞葉のほっぺたをペチペチと叩く。それを見ていた海彩が、笑いを堪えながらもなんとか口の中身を飲み込んだ。
「は~……。ふ~……。しぬかとおもった~」
海彩の目には涙が浮かんでいる。
「食事してる人に悪戯するな、大変な事になるから」
「もうすこしで瑞葉の顔に全部ぶちまけるところだった」
「あれっ、大変なことになるのあたし!?」
「あ、で、海彩さっき何言おうとしてたの?
「どうしてここがアタシたちの席だってわかったの~? って」