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43 あめとむちむち
「海彩ちゃん大丈夫?」
「疲れてないか?」
海彩を心配する瑞葉と美雪。
「ああ~、うん~、だいじょうぶ~。なんか登校するだけなのに凄く疲れたね~」
「あんたらが朝から遊びすぎるからだ。海彩これ飲む?」
そう言って美雪は鞄から五百ミリリットルのペットボトルを取り出す。
「わ~い。のむのむ~」
「ほい」
海彩に手渡すと、美雪はもう一本ペットボトルを取り出して自分で一口飲んだ。
「雪ちゃんのその鞄はなんなの? 魔法なの?」
「おまえらがはしゃいで疲れると思って三百一本と五百三本買ったの」
「雪ちゃんやっらしー!」
「どこがだっ!」
「雪ちゃ~ん、アタシ、おなかもすいてる~」
「あ、うん、サンドイッチならあるけど食べる?」
「わ~い、食べる~」
「今がアメ時間?」