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41 がんばりやさん~
「あ、ねえ。そろそろ座りたいんだけど」
「ね~」
「まあ、確かに」
瑞葉に海彩と美雪が同意する。
「もう足が棒のようだよ」
「いや、そこまでは疲れてないけど」
実際歩いたり立ち止まったりを繰り返していたので筋肉の疲労は幾らか分散されている。
「もう足ガクガク」
しかし瑞葉の足は小刻みに震えていた。
「なんでだよ」
「ずっと力を入れてたからだよ!」
「いや、なんでだよっ」
「だって力を入れてた方がいい雰囲気なのかと思って」
「全然そんな雰囲気じゃないよ」
「そうなの? 力を抜いてもいいの?」
「いいよ」
「やったー! ふいー……。疲れたー……」