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399 連帯
「おかあさんごめんなさい。あたしは今日、学校でおかあさんに酷いことを言いました」
家に帰った瑞葉が母親に懺悔し謝罪する。
「いいのよ、それくらい。どうせ親は子より先に死ぬんだから。それに、死んだらそんなこと冗談でも言えなくなるんだから、言えるうちに言っときなさい」
母親は笑いながら言った。
「そう?」
許してもらったと思った瑞葉は笑顔を浮かべる。
「でも今夜はご飯抜きね」
「ええ!?」
「なにか不満? 明日の朝も抜く?」
「違います! 今日だけでいいです!」
「うふふ」
「あのね! 雪ちゃんもそのときあたしを止められなかったから、一緒におかあさんに謝りたいって!」
「そんな紹介の仕方あるかっ。わたしを巻き込むなっ!」
瑞葉に制服の袖を引っ張られた美雪が不満気に振りほどいた。
「じゃあ雪ちゃんの家には私から連絡を入れておこうかしら」