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388 厳しさと優しさと
「流れるように時間が過ぎてく」
「元々流れてるよ」
「……止めて!!」
「無理言うなっ」
必死な顔で叫んだ瑞葉を、美雪は一蹴する。
「海彩ちゃん止まって!」
「は~い!」
瑞葉の言葉のままに海彩は動きを止めた。
「止めなくていいから。止まんなくていいから」
美雪が海彩に動くよう促す。
「んーと、海彩ちゃん。心臓が動いてたから八十点減点ね」
「は~い」
「無茶言うなっ。しかも減点多いっ」
「合格ライン六十点だけどね」
「厳しっ」
「持ち点は一万点から」
「甘すぎるわっ」