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385 少数派
「なんか部活入りたくなくなってきた……」
「なんでさ」
落ち込み気味の瑞葉を、美雪は形だけ心配する。
「雪ちゃんを独り占めできない……」
「ホントだ~……」
言われて海彩も気付いた。
「協調性の欠片もないな」
呆れる美雪。
「あたしは雪ちゃんと海彩ちゃんと周りの五十億人と仲良くできればそれでいいの」
「それ協調性いるやつってか多すぎっ」
「アタシは六兆人くらいと仲良くなりたい~」
海彩は更に増やした。
「そんなに人いないよっ」
「ちょっと雪ちゃん!? そんなこと言ったらかわいそうだよ!」
「いや、でも、いないだろ」
「宇宙人も人だよ!!」
「そっちっ!?」