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373 副委員長
「副委員長は江口霜乃で決定。反対がなければはい拍手」
みんな三田先生に合わせて手を叩く。
「…………」
「推薦したなら叩けや!」
一人だけ手を叩かない瑞葉に、先生は気付いた。
「あたしは免除されてるかと思いました」
「なんでそう思うんだよ……。手くらい叩け」
「叩いてあたしに何の得があるんですか!」
「江口が副委員になるだろ」
「それであたしに何の得があるんですか!」
「じゃあなんで推薦したんだよ……」
「適任だと思ったからです」
「じゃあ拍手しろよ!」
「拍手してあたしに何の得があるんですか!」
「はい決定ー。副委員長は江口霜乃、委員長は山梨桃子で。半年間よろしく」
「ずるい!」
「ずるくない」