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「や、あたしも全ての子供に対して興奮するわけじゃないよ?」
当たり前じゃん、と瑞葉は鼻で笑った。
「瑞葉が少なからず子供に興奮しているなんて知りたくなかったな……」
「アタシも~」
美雪が距離を取ると、海彩もそれに続いた。
「待って! あたしが興奮してるのは子供の雪ちゃんだけだから! あ。もちろん今の雪ちゃんにも興奮してるよ?」
慌てて引き止めようと手を伸ばす瑞葉。
「いらんフォロー入れんなっ」
振り払われた。
「あふん……」
「変な声出すなっ」
「…………っ……っ……!」
自ら両手で口を押さえた瑞葉はビクンビクンと悶え始める。
「海彩、飲み物でも買いに行こうか」
美雪が教室を出ようと海彩の手を引いた。
「待ってこんな状態で置いてかないで! 一人にしないで!」