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みみみみ  作者: 椥桁
日常
350/448

350 奇想天外

「本当に雪ちゃん、ちょっと太った?」

 怖いもの見たさからか瑞葉(みずは)が話を振る。

「もうこの話題はやめよう……やめて……」

 美雪(みゆき)はお腹を抱え込むと、頬を染めて俯いた。

「春休み中、アタシたちと遊ばなかったからかな~?」

「かもかも」

 海彩(みどり)が心配そうに指を合わせると、瑞葉が首を縦に振る。

「そうだよっ。瑞葉のせいだよっ」

「あれ? あたしだけ!?」

 美雪の回答に、瑞葉は大袈裟に驚いてみせた。

「……瑞葉といると無駄に疲れるからな」

 溜め息を吐きながら説明する。

「“恋で胸がドキドキして疲れる”ってこと?」

「ポジティブだなっ!? そういうとこが疲れるんだよっ」

 顔を上げると美雪は盛大にツッコんだ。

「ポジティブなとこが大好きってこと!?」

「会話が噛み合わないとこが疲れるってことだよっ!」

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