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みみみみ  作者: 椥桁
日常
327/448

327 巻き込み

「この手はどうすればいいの……?」

 瑞葉(みずは)は、美雪(みゆき)へと伸ばしたけれど届かなかった手を左右に小刻みに振るう。

「さみしいよ~……」

 同じく、海彩(みどり)も空いた手を揺らした。

「知らないよ……二人で握ったら?」

 美雪は頬をほんのり赤くしながら困った顔を見せた。

「あ! 江口さーん、助けてー」

 瑞葉が近くを通った生徒に手を伸ばす。それは偶然にも、昨日瑞葉が美雪の席を訊いたときと同じ人物だった。綺麗な長い黒髪をなびかせながら江口(えぐち)霜乃(しもの)は振り向く。

「ばっ、やめろっ」

 慌てて美雪は瑞葉の手を取った。

「えへへ。ごめんね江口さん、なんでもなかったあー」

 瑞葉は嬉しそうに美雪と繋がった手を振り回す。

「いきなりごめんね、江口さん。忘れちゃっていいからね」

「は、はい……」

「わたしも忘れたい……」

 美雪達を見て表情を二転三転させた後、江口さんは足早に去っていった

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