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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
31/448

31 ど、こ、も、?

「でも連休中一度も遊ばなかったのって初めてだよね~」

 海彩(みどり)美雪(みゆき)瑞葉(みずは)の顔を交互に見る。

「そうだね。うちのお母さんなんてちょっと心配してたからね」

 両手の人差し指を立てて、頭の上に乗っける瑞葉。

「それ心配してる人のポーズじゃないから。カンカンに怒ってるポーズだから」

「むむ。あたしのお母さんもうボケてきたかな」

「ボケてるのはおまえだろう」

 美雪は右手をほっぺたに当てて頭を少し傾けた。

「瑞葉のおかあさん、アタシたちケンカしちゃったって思っちゃったかな~?」

「うーん……。足が臭いのを気にしてると思っちゃったんじゃない?」

 瑞葉が深刻そうな表情で告げる。

「ええっ~、どうしよう~」

 海彩は靴を脱ごうと自分の足に手を伸ばす。

「待って、大丈夫だから。海彩はどこも臭くないから」

 慌てて美雪が瑞葉を止めた。

「な~んだ。臭いのは雪ちゃんだけか~」

「わたしも臭くないわ!」

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