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27 実は不安だったこと
「そ、れ、よ、り、も!」
美雪が語気を強めて言った。
「なになに~?」
「どうしたの?」
海彩と瑞葉が反応する。
「わたしら学校の前でこんなことしてる場合じゃなくないか」
「どゆこと?」
「だって、まず海彩が待ち合わせ場所に遅刻して来ただろ?」
「うん、そだね」
「ごめんね~」
「いいよ。で、その後瑞葉がずっとふざけてただろ?」
「そうだね~」
「ごめんね!」
「…………。浪費した時間を時間を計算すると、わたしら大遅刻なんですが」
「ちょっと! あたしも許してよ雪ちゃん! まあでも大丈夫、あたしにまかせて!」
瑞葉がどんっと胸を張る。
「いや、無理だろ。てか手遅れだろ」