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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
22/448

22 やさしいみず

「そうだっ、あたしあの坂を走ってきたんだった……あー、のどが乾いた!」

 自分の喉を掻き毟る瑞葉(みずは)

「そのジェスチャーだと喉が痒そうなことしか伝わってこんわ! しかも今更かよ」

 瑞葉にツッコミを入れる美雪(みゆき)。さらに海彩(みどり)が一言。

「時差ボケかな~?」

「ボケの意味が違ってくるわ!」

「あーもー、のど乾きすぎてしにそー。雪ちゃんの手から出てる水飲んでもいー?」

 瑞葉が美雪の手の平を舐めようとする。美雪は慌てて手を引っ込める。

「わっ、きもちわるいからやめろばか! それに汚いし! 腹壊すだろ」

「……雪ちゃん、あたしのおなかの心配してくれるの?」

「そうだよ~。もう瑞葉の体は瑞葉だけの体じゃないんだから~」

 瑞葉のお腹を優しく撫でる海彩。

「……誰の子だよ。ほら、飲むならこれ」

 美雪が鞄から五百ミリリットルサイズのペットボトルを取り出す。

「おっ、羊水くれるのかい? ありがとう!」

「そんなものあげません。てかあげれません。持ってないし」

「え……。じゃあこれ、雪ちゃんの手汗……?」

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