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201 安上がり
「はい、こちらお水です」
店員のお姉さんが、水の入ったコップをテーブルの上に置く。たぷん、と揺れた。
「おお……」
「おお~……」
感激の声を漏らす瑞葉と海彩。
「これ、えっちな気分になる薬とか入ってないよね?」
瑞葉はコップの縁を持って、中の水をゆらゆらと揺らす。
「入ってねーよ!」
「入ってませんよ?」
店員よりも若干早く、美雪が否定のツッコミを入れた。
「はやーい! 雪ちゃんもしかしてここの店員さん?」
「違うけど? そのくらい誰でもわかるだろ」
「なんかえっちな雪ちゃん想像してたらえっちな気分になってきたかも!?」
「~~~!」
興奮する瑞葉の言葉に、思わず海彩は口元を両手で覆った。
「ハアハアハアハア」
「薬の意味はっ!?」