196/448
196 小腹を埋める
「じゃあ店員さん呼ぼっか!」
もう待ちきれないっ、といった表情を見せる瑞葉。
「ほんとにデザート食べるのか?」
美雪は財布の中身を心配する。
「ホントだよ! モチのロンだよ!」
「あ、そう」
「あたしはオモチを食べるよ!」
「どうでもいいっ」
「ドラ焼きは~?」
海彩が両手で輪っかを作る。
「雪ちゃんに譲るよ」
「や、わたしはわたしの食べたいものを食べるよ」
「やだ。あたし、食べられちゃう?」
瑞葉は上目使いで美雪を見つめる。
「あたしも~?」
海彩も瑞葉に続く。
「人間は食べないよ……」