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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
19/448

19 喜哀楽怒

「あっ、二人ともおっそーい! もう待ちくたびれちゃったよ」

「そりゃあ一人で勝手に駆け出せばそうなるでしょうね……」

 これから入学する学校の前でぴょんぴょんと飛び跳ねる瑞葉(みずは)に、海彩(みどり)の手を引いてやってきた美雪(みゆき)は呆れてそう言った。

「おやおや? 初日から手を繋いで登校とは、ラブラブですなあ~、おふたりさん」

 瑞葉が品のない笑みをにたにたと浮かべる。

「誰かさんが急に走り出すから、慌てた海彩が躓いて足痛めちゃったんだよ」

 海彩の足を美雪は指差す。瑞葉も釣られて美雪の指の先を辿った。

「えっ……、そうなの? そうなの……ごめんね、海彩ちゃん」

 さっきとは打って変わってしょぼくれる瑞葉に海彩は笑顔で返す。

「ううん、大丈夫だよー。ほんとは転ぶ前に雪ちゃんが助けてくれたから、どこもケガしてないよ」

 海彩は自分の足を、右足、左足、の順にふらふらと振ってみせた。

 それを見て安堵した瑞葉は、きっと美雪をにらむ。

「きさまっ! だましたなっ!」

「うん、まあ」

 美雪は即答した。

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