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188 おトイレ
「おしっこしても肩濡れなかった」
瑞葉が不思議そうに言う。
「え、うん……」
困惑した表情を見せる美雪。
「肩から出てこなかった」
「まあ、でしょうね」
「人体の不思議!?」
「いや当たり前だろ」
「知らなかった」
「何年生きてきたんだ……? てか何回もトイレ行ってるだろ? 今までどうしてたんだ?」
「待って! 頭が追いつかない! 質問はひとつに絞って! あたし頭悪いから」
「じゃあ今までトイレはどうしてたんだ?」
「十五年だよ!」
「違う質問に答えんなっ。わざわざ一つに絞った意味は!?」
「だってほら、あたし高性能だから」
「既に記憶域がいかれてますがそれは」
「雪ちゃんのえっち!!」