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182 あるすぎる
「おトイレ中の海彩ちゃん怖かった。怖すぎておしっこ漏れた……」
「れ? なんか、ごめんね~?」
落ち込む瑞葉を見て、海彩は不本意ながら謝罪をする。
「ううん、大丈夫。トイレに座ってたし」
「トイレ中なら漏らしたとは言わないです」
正論を入れる美雪。
「パンツ脱いでないけど?」
「漏らしているっ!?」
すぐに瑞葉に覆されてしまった。
「ま、パンツ穿いてきてないから脱ぎようがないんだけどね」
「なら、漏らしてない……のか? てか穿けよっ、なんかあったらどうすんだよ……」
「雪ちゃんが何もしなければ何もないよ?」
「わたしは何もしないよっ!」
「じゃあ何もない」
「あるわっ、あるすぎるわ!」
「なっ……! 安心させてから手の平返すやつか!!」
「そうじゃねえし、手の平返すの早すぎるだろっ」