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174 反省してない
「雪ちゃんルートのフラグはどうすれば立つの?」
尋ねる瑞葉。
「ないけど。そんなの」
美雪はしれっと答える。
「おかしい……、こんなに可愛い雪ちゃんがメインキャラじゃないなんて……」
一人でぶつぶつと呟く瑞葉の声が、ぎりぎり耳まで届いてしまった美雪は顔を赤らめる。
「あの、小声でそういうこと言うの、やめてください」
「おっ? 今のでフラグ立った!?」
「立ってませんっ」
「ちくびは?」
「立つかぁっ!」
「いよっしゃあ! 立つかあ!!」
勢いよく立ち上がる瑞葉。
「……座れ」
「はい……」
「今のは否定の意味で言ったんであって、鼓舞するために言ったんじゃなから」
「一旦おちつこ? 雪ちゃん」