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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
168/448

168 空演技

「海彩大丈夫? 倒れそうじゃなかったのか?」

「ううん~ (ゆき)ちゃんに心配して欲しかっただけ~」

 海彩(みどり)は両手の指を合わせながら答える。

「海彩ちゃん、あたしは!?」

瑞葉(みずは)も~」

「えへへー!」

「うふふふ~」

「ま、あたしは海彩ちゃんの演技わかってたけどね」

「心配してなかったのかよ」

「えええ~……」

「雪ちゃんもでしょ?」

「まあ、あんまりは」

「えええ~……」

「二兎を追う者は一兎をも得ずだよ、海彩ちゃん」

「いや、それは違うだろ」

「雪ちゃんだけにしぼればよかった~……」

「どうやって!?」

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