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167 罪
「アタシ騒死しない~?」
海彩は首をクラクラと左右に揺らす。
「しないしない。けど、なんでそんな倒れそうなんだよ」
「あたしがうるさいからかな?」
瑞葉が自分を指差す。
「おまえが原因かよ」
「これでもし海彩ちゃんが倒れたら、あたし捕まっちゃう……!」
「何罪になるんだよ」
「騒罪……? お騒罪!」
したり顔で瑞葉が言う。
「なんだそれ」
「スーパーとかでたくさん捕れる」
「完全に違うやつだからっ」
「あ~。魚屋さんとか、やお屋さんとか、声おっきいよね~」
「それはスーパーじゃなくて商店街」
「まー、魚屋さんと八百屋さんはうざいね」
「商店街の方々に謝れっ!」