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165 創始
「アタシが死んだらどうする~?」
海彩が首を傾けて尋ねる。
「重い、話が重いよ」
引き気味な美雪。
「アイフルー!」
瑞葉が笑顔で答える。
「おまえは軽すぎるわ!」
「雪ちゃん、静かに」
美雪の唇に瑞葉は人差指を立てる。
「え、あ、ごめん……」
「ま、あたしの方が騒いでる自信あるけどね」
「おいっ」
「騒死。やかましくて死ぬ」
「弱いっ」
「あ~。アタシ騒死だ~……。もうダメだ~……」
海彩が自分の首をゆらゆらと揺らす。
「大丈夫、そんなのないからっ」