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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
161/448

161 人選ミス

「あ! ズドドっ……ぷふっ。……ずどっ、ふふふっ」

 海彩(みどり)が何かを言おうとするけれど、途中で吹き出してしまい先に進めない。

「自分で言って自分で笑うなよ……」

 美雪(みゆき)が心配の目を向ける。

「ごめっ……ふふふっ、……ずどどっ……ふふっ」

「大丈夫か?」

「う、うん……」呼吸を整える海彩。「は~……、は~……、ズドドぶふふっ」

「これはもう、完全にダメなやつだな」

「ダメなやつだね」

 席を立った美雪と瑞葉(みずは)が、ぷるぷると震える海彩の背中をさする。

「瑞葉さん、通訳をお願いします」

「ほいきた!」美雪にお願いされて、胸を叩く瑞葉。「海彩ちゃん! 手、上げて!」

「……ふぇ?」

「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ」

「あはははははははははははははははははははははははは~っ」

「やめんかっ」

 美雪は海彩から瑞葉を引き剥がして席に座らせた。

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