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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
157/448

157 疑惑

「こんなにあたし達にからかわれてるのに、あたし達と一緒にいたいだなんて。もしかして雪ちゃんはMなの?」

 瑞葉(みずは)は瞳孔が大きく開いた瞳で、美雪(みゆき)を見つめる。

「ち、が、い、ま、す! ってか、からかってる自覚あったのかよっ」

「たのしいよ~」

 にこにこ顔の海彩(みどり)

「見てる方はな……」

 疲れ顔で返す美雪。

「あれだよほら! 好きな子についついイタズラしちゃうやつ!」

「初恋かっ!」

「ぷふっ……」

 にこにこしていた海彩の顔が、笑いを堪えるために歪んだ。

「初恋ってそうなの?」

「いや、あの、イメージ」

「……ふ~。雪ちゃんは初めて好きになった子についついイタズラしちゃうの~?」

「あ……! 海彩ちゃんどうしよう! あたし達、雪ちゃんにイタズラされちゃう!」

「だ、か、ら、イメージって言っただろ! わたしのことじゃないからっ」

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