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156 改変
「あーあ、雪ちゃん独り占めるの失敗しちゃったね」
肩を落とす瑞葉。
「ね~、残念~」
海彩はそれに頷きを返す。
「……独り占めされてなくても、わたしはおまえらの側にいるから」
美雪がぼそりと呟いた。
すかさず、瑞葉は美雪に詰め寄る。
「え、なに、もう一回言って」
「独り占めできてなくても、おまえらはわたしの側にいるだろっ」
美雪の頬がほんのり赤く染まっていく。
「さっきのとちょっと違う気がする」
「違わない!」
「気のせい~?」
「そうだよ」
「あれかな? 自分で言って照れちゃたのかな?」
「恥ずかしかったのかな~?」
「おまえら絶対聞こえてただろっ」