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150 ドドドS
「おまえら他にもっと楽しい思い出はないのか?」
美雪が呆れ顔を浮かべる。それを見た瑞葉は慌てて答える。
「マラソン大会でげろ吐いたりとかっ」
「それはもういいから! それとも本当にそれが楽しい思い出なのか……?」
「ううん。違うよ~」
海彩は首を横に振る。
「じゃあもっと楽しそうなエピソードにして下さいな」
「雪ちゃんが楽しいかと思って」
「そんな特殊な趣味持っとらんわ!」
「えー」
「大体、友達の吐いた話を楽しむとかどんなだよ……」
「ドS?」
「んー……、ちょっと違う気がする」
「ぷふっ……」
不意に吹き出す海彩。
「……おなかをズドドドドってやって、口からゲロロロロって!」
「あはは~っ」