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148 大切な時間
「なんで雪ちゃんといっしょにいる時間は長く感じるんだろうね~?」
「ねー?」
「別にわたしは関係ないだろ……」
首を傾け合う海彩と瑞葉に、少し照れる美雪。
「たのしいからかな~!」
海彩が超絶笑顔を浮かべる。
「それだ!!」
「それじゃないです」
「えー、でも、楽しい時間は早く過ぎてく、ってよく聞くよ?」
「完全に逆だな」
「でも~。たのしい時間のほうが長く思い出に残るよ~?」
「それだ!!」
「まあ、一理あるな」
「おや? 雪ちゃんもあたしたちと一緒にいるの楽しい?」
「ん。楽しくなくはない」
美雪は二人から視線を逸らす。頬がほんのり赤く染まっていった。
「あらあら、まあまあ」