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「雪ちゃんとはもう三年も一緒にいるからね。わかるよ。なんでも」
瑞葉が自信満々に言う。
「時間の感覚がおかしいな?」
「わあ~~。三年は長いね~。アタシなんてまだ瑞葉とは九年だから、うらやまし~」
感心を見せる海彩。
「おまえもかっ! 時間の感覚大丈夫か?」
「大丈夫だよ!」
「瑞葉には聞いてない」
「あふんっ」
「うっさい、変な声を出すな」
「待って! 最後まで聞いて!」
「続きがあるのか?」
「大丈夫だよ、海彩ちゃん。海彩ちゃんも雪ちゃんと一緒に中学三年間を過ごしてるよ」
「変な声関係なかったしっ」
「ホントだ~! アタシも雪ちゃんと三年も一緒にいた~! よかった~!」
「時間の感覚はっ」
「雪ちゃんがあたし達の側にいない時間なんて、ないのと同じだから!」