143/448
143 出口
「舌のお口」
瑞葉が呟く。
「うーん、日本語がおかしい」
「お口の舌~?」
海彩が言葉を入れ替える。
「あっそれなら通じる」
「ダメだよ! それだと意味が通じない!」
「充分通じますから」
「お通じの穴になっちゃう!」
「ならないよ」
「……でもあたしなら、雪ちゃんのお通じの穴まで好きになれるよ?」
「ちょっときたない……、いやさっきからも割りときたなかったけど」
「大丈夫だよ! 雪ちゃんにきたないトコなんてないよ!」
「わたしの話じゃねーよっ、この会話の話!」
「大丈夫だよ! 雪ちゃんの口から出てきた下ネタは下ネタじゃないよ!」
「わたしの話しの話じゃねーよ! ってか一度も下ネタ言ってないわ!」
「そりゃあ、雪ちゃんフィルターを通った時点で下ネタは雪ネタになるからね」