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みみみみ  作者: 椥桁
入学式の日
138/448

138 お□

「おくちってなんかエロいね!」

「えっ……どの辺が?」

「お口って漢字で書くとなんかエロいね?」

「だから、どの辺がっ」

「伏せ字っぽいところ~?」

「そう! さすが海彩(みどり)ちゃん、わかってるう!」

「え、海彩わかるの……?」

「ううん~」

「どっちだよ」

「こう……キュッ、キュッ、キュッ、キュッ、って感じで……」

 瑞葉(みずは)が指でテーブルをなぞる。

「それ書き順違うから。くちじゃなくて四角だから」

「えー、雪ちゃんこまかーい」

「細かくないです。基礎中の基礎です」

「漢字なんて将来なんの役にも立たないよ」

「立つから! 超肝心だから!」

「あはは~」

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