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124 トン、トン、トン
「雪ちゃん、本当にムラムラしてないの?」
間を少し空けて美雪が答える。
「してないけど。そんなに心配か?」
「じゃあもうあたしが脱ぐしかないね」
制服の胸元に指を掛ける瑞葉。
「いーよ脱がなくて。っていうか脱ぐなっ」
「だってさ海彩ちゃん。雪ちゃん海彩ちゃんを脱がせたいって」
「わかった~」
海彩が制服のボタンに指を掛ける。
「わかるな! 少しは拒め! っていうかわたしは言ってないからっ」
「なんで雪ちゃんそんなに遠慮するの?」
「遠慮じゃないです。拒否です」
「あたしたちのカラダ見たくないの?」
「え、見たくないけど」
「なんで?」
「なんで、って……理由いる?」
「ううん、いらない。聞いたら挫けちゃいそう」