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118 捏造
「好きな気持ちが濃いと恋かー……。なかなかオシャレなことを言うね、海彩ちゃんは」
感嘆する瑞葉。
「えへへ~」
海彩は得意気に笑う。
「それも名言にすんのか?」
美雪が尋ねる。
「えっ、しないよ。なんで?」
「えって。おまえの基準がわからん」
「そんなの、名言か名言じゃないかだよ?」
「完全にわからん」
「あ~わかる~」
「わかっちゃったよっ」
「おっ、名言出たね!」
「出した~」
「どこだよっ」
「わかる名言とわからない名言がある」
「名言じゃないし、ただの説明だし。微妙に間違ってるし」