表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

中編

あれからゲームに負けた後、特に体に異変はなかったが、なんとなく気分が優れない。


今日はめでたい日だったはずなのだが・・・。


家の前についた。

1年前に結婚したばかりなので、可愛い妻が出迎えてくれるはずだ。

自分で言うのもなんだが、かなり可愛い妻だ。


「ただいまー」

「おかえりなさい、あなた」


そう言って出迎えてくれる妻の姿はオレの知らない人だった。

いや、正確には知っているかもしれない、そんなあいまいな気がした。


「・・・?どうかしたのあなた?私の顔を初めてみるような顔して。まさか、結婚して一年も立つのに私の顔忘れたの?・・・ふふ、なんてね?」


どうやら、紛れも無くオレの妻らしい・・・。


しかし・・・。

これは・・・。

可愛くない。

明らかに可愛くない。

おかしいな、もっと可愛かったような・・・。

なんだか記憶が混乱しているみたいだ。


「うーん、なんだか、体調が優れないみたいだ。ごめん、今日はもう寝るね」

「そー、残念ねー」


とりあえず、そのまま、家に帰り、風呂に入って寝る。

翌日もなんだか、もやに包まれたようなあやふやな感じで出社する。

まぁ、昇進したあとだし、仕事を開始すれば、はっきりとしてくるに違いない。


・・・あれ・・・?

おかしい。

確かに昨日、オレは辞令を受け取って、課長に昇進したはずだ。


なのに、課長の席にはいままで変わらず、いつもの上司が座っていた。


「キミィ、何、変な顔しとるのかね?私の顔に何かついているかね?」

「・・・いえ、そういうわけではないんですが・・・。あれ?昨日、私、辞令を受けましたよね?」

「ん??何寝ぼけいるのかね?辞令など何も出とらんよ。なんだったらそこの掲示板で確認したまえ」


・・・確認してみると、確かにそんな辞令はでていない。夢だったのだろうか。

いや、違う、確かに昨日受け取ったはずだ。だからこそ昨日は浮かれて飲んで・・・。


・・・!!

そうか、間違いない、ヤツだ。

この不思議な現象はすべて昨日のゲームが原因なのだ。

オレはようやく、全てがつながった感じがした。


どうやら、ヤツに勝って取り返す必要があるみたいだ。

いいだろう、オレの本気を見せてやろうじゃないか。


                      ・・・続く。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ