前編
こんにちは。元々短編予定だったんですが、めんどくさくなってしまったので前後編に分けて書くことにしました。後半をいつ出すかはまだ未定です。ちょっと手こずってまして…それでもよければご覧下さい。
私の願いはいつだってひとつだった。
お父さまの陛下とお母さま、私の片割れたちのイリュルクスとフォルクシアあと、私。
この5人で笑い合う日を1日でも過ごすことができれば、それだけでよかった。
その日を迎えることができたなら。
たとえ世界が壊れても、誰が敵になってもよかったのに。
ーーごめんなさい。
私がいなければ、あなたにとって「完璧な家族」、でしたね。
ーーーーーーーー
エルティシア王国。第12代国王ルディオールには3人の子がいた。それは何とも珍しいことに同じ日に生まれた3つ子であった。長男、イリュルクス。彼は父王ルディオールの血を濃く引いたのか、生まれながらにして剣の才に恵まれていた。次男、フォルクシア。ただの本好きな少年と思われていた彼は、成長と共に学問の才を花開かせ、政治の才覚まで認められるようになる。そして、長女ーーーサミュエリナ。彼女には何も才能がなかった。輝かしい未来が待っているであろう片割れたちと違い、たまたま「王家に生まれてしまった」少女だった。それゆえに「才能がない王女」これが彼女につけられた唯一の肩書であった。城の中で名前を失い、存在をなくした少女。それが、サミュエリナという少女だったのだ。
名前を呼ばれた最後の記憶は...いつだったっけ?もうよく覚えていない。私の片割れたち、イリュルクスとフォルクシアは、いつも世界にいる大人たちに名前を呼ばれていた。それが是でも非でも、「イリュルクス様!フォルクシア様!」って。いいよね、ふたりは。私のはもう名前を憶えている人なんて片手で数えられるくらいしかいないんじゃないかって思うの。むしろあだ名のほうが定着しているんじゃないかな。だってほら。
「才能ない王女サマの給仕担当今週私なんだけど!すっごいハズレ引いちゃった!最悪~」
「うわ~それは最悪だね。それに比べて私はイリュルクス様とフォルクシア様の晩餐担当引いたんだよね!この世の運使い果たしたかも!一生この担当がいいなぁ。」
「え~羨ましい~私と交換してよ!」
「嫌だよ~あんたは才能ない方と仲良くやりな~」
腐っても、仮にもこの国の王女なのに私の呼び名は「才能ない方」でハズレ扱い。それだけならいい。いつものことだから。けれどそれを聞いたイリュルクスとフォルクシアが「違う!サミュエリナって名前がある!」って言ってくれる。それはねすごく嬉しいの。けれど大人たちは決まって「ああ、そういう名前だったっけ?」って顔をする。その時にする大人の顔がとても、嫌いなの。どうして?なんで?私だってイリュルクスとフォルクシアの片割れなのに。なのに、完璧な双子に割り込んだ異物みたいな扱いをされる。
だから、覚えた。他の人と関わらなければ、傷つかなくてすむって。それに気がついてから私は今まで以上に部屋に引きこもるようになった。..引きこもって叶わない願いを、私の理想を描くの。誰もいない、掃除すらも行き届いていない監獄のような部屋で、孤独と一緒に、家族5人で笑い合って過ごす、そんな絵を。完成した瞬間だけは、妄想で、とてもこうふくだから。積み重ねられた理想はいつしかアルバムを作れる程になっていた。
それでも、息絶えるその時まで部屋に引きこもるということはできないようで、ある日、私の部屋に知らない人がきて服と手紙を置いていった。その人が去った後に手紙の中を確認する。
「お父さまの字...はじめてみたな、えっと、明日の夜会に参加するように、って夜会…?どうして私が…あぁ、後継者争い関連のね...お父さまからの命令だとしても嫌だな、また前のように見世物にならないといけないのか...」
この国の王の選定は兄弟全員で一斉に王からの試練を受け、一番優秀だった者が戴冠という流れだ。現在の後継者候補はイリュルクス、フォルクシア、私だ。拒否することはできない、それが王家に生まれたものの使命であり宿命。今回の夜会はどの派閥に着くかみたいな意味合いがあるのだろう、けれどそれは私にとって才能ない方を笑うための見世物小屋でしかない。
「はぁ...」
前回の夜会はさんざんなものだった。イリュルクスとフォルクシアに手を引かれて無理やり連れていかれて、それで...今でも思い起こされるあのごみ以下のモノを見る目、でもこれは命令、だから。お父さまにどんな意図があろうかと関係ないのだ。
私は受け取ったもう一つの服に袖を通すために重くなった腕を動かし寝巻を脱いだ。
ーーーーーーー
部屋をでたのはいつぶりだろうか。汚れきった窓、ホコリが溜まった廊下、柱に巣を張る蜘蛛の糸。まるで、私の居住地一角だけ荒廃した世界のようで。外の知らない世界に自然と目線が下がり、手が震える。仮にも王女、腐っても王女なのだ私は。だけどここが本当に私の暮らす世界なのかわからなくなってしまう。才能がないのは誰もが知っている。なら臣下の家に下げ渡してくれてもいいでしょう。そうしたら、例え才能がなくても今よりはきっと、マシに生きられる気がするのに。生きるだけで嘲笑を浴びるならもう、生きていることすらやめてしまいたい。それでも一歩一歩、歩みを進める。これは命令だ、と自分に言い聞かせて。つたない記憶を手繰り寄せて夜会の会場へ。今回の会場には2つの入り口がある。1つは貴族専用の入り口、もう1つは王族専用の入り口。本来は王族専用入り口から入るべきなのだろう。けれど私はどちらから入っても笑いものにされる。どっちでもいいのだけれど、近いから貴族専用のほうから入ろう。...陛下たちがきて挨拶が終わったらすぐに部屋に帰る、それまでの辛抱だ。
夜会に足を踏み入れて誰も気づくな、見るなと願いながら壁際に立つ。けれど私は選択を間違えた、と足を踏み入れてすぐに気が付いた。だって入った瞬間から人々の視線は私をとらえて離さないのだから。何年も外を歩いていないのに、彼らは私を忘れはしない。軽蔑、嘲笑が目に映り見てわかる。プライド高き貴族が下民を見下すかのように、手で口を覆い表情を隠して遠くの人はこう言うのだ。
「場違いの方があちらにいるわ。」
「王室から追い出されたのかと思っていたのに」って。
注目しないでよ、見ないでよ、苦しい、痛い、辛い、なんかとっても、寒い、つめたい。それはいつもの孤独と違う孤独で、時間の流れすらも遅く感じた。
…気が付けば陛下の乾杯の挨拶は終わっていてようやく人々は私に関心を無くしたようだ。少し遠くを見れば見たことのない食事が机にずらりと並べられている。ここまで匂いがしている。すごく、美味しそうだった。
「...いいな、私も食べたい。」
本音がつい口から飛び出てしまった。でもしょうがない。こんなご馳走久しぶりに目にしたのだから。手を触れることは許されなくても、見るだけならきっと許される、だろうし。
「...なら、私が食べさせてあげましょうか?姫サマ。」
「え?だ、だれ?」
「ごきげんよう。私はーーーー・ーーーー。イリュルクス様のーーーーーです。」
声をかけてきたのはイリュルクス派の貴族の子女、だった。後ろには取り巻きの方々を侍らせている。私を、笑いにでもきたのだろうか。
「ッ!無視してんじゃないわ才能ナシ!ほらあなたたち。この場違いなお姫サマはドリンクをご所望よ。さっさと渡して差し上げて。」
「いや...私は、いらな...」
ワイングラスからは、甘いブドウの香りが漂う。キレイな紫色の液体、けれどそれは冷たく、私を殺す鈍い光を放っていた。
「...っ」
抵抗する暇もなく、私の頭の上から浴びせられる冷たい液体。悲鳴も、声も、喉の奥からでてこなかった。出し方すら、わからなかった。
「ふふっ、どうですか?このジュースは我が領の高級ブドウを使用しています。貴方にとっては究極の贅沢でしょうが、お腹は満たされましたか?才能なしのお姫サマ。」
取り巻きたちが笑う、近くで見ていた貴族も笑う。口が引き裂かれるくらいに口角を上げて。会場の人々が、笑う。誰も、止めない。私だけが楽しめない、見世物小屋。着ている服の裾からは染み込めなかった私のようなはぶれものが滴り床を汚す。
「ほら!才能なしのお姫サマにとっても似合っているわ。その赤。ね?あんたたち!」
「はい!その通りです!ーーーー様!!」
「ならば、なればこそ!才能なしには最高のプレゼーー…」
つめたい。とても、つめたい。この誰かも分からないお嬢様の声はきっとホール中に響いている。きっと、あの人たちにも届いている。見てほしいけど見られたくない人に、けれどきっと、どんなに願っても助けてはくれない。
それでも、もしかしたらを信じて顔を上げた。上げた顔の前には空中に浮かぶグラスがあっ…
パリンッ!
グラスが人に当たり床に叩きつけられ、割れた音。額が熱い。触れると手にはべったりとジュースよりも赤い血がついていた。目の前がぐらりと揺れて、私はその場から走り去った。人を押しのけて、会場を飛び出して。...帰ろう、誰の目も届かぬ場所へ。外なんて、嫌いだ。なんで、どうして私は王女なの?平民だったら才能なんか関係なかったでしょう?生きづらい、生きづらい、生きづらい!私の願いはそんなにダメなものなの?だったらさ、いっそ早く殺してよ!目に涙が溜まりあふれ出る。それは、悲しみの涙だった。
ーーーーーーー
部屋の扉を閉めた瞬間、膝が崩れた。背を壁に預けて床に座り込んで、そのまま泣いた。
「....っ、う...んうっ、なんでっ、どうっして!わたし、なんもないっのに、ただっみんなと過ごしたいっ、だけなのにっっ!どおして?なんでっ?」
声を出したくなかったのに、喉の奥から次々に言葉があふれていく。あふれてあふれて、止まらなかった。
「...死にたい、必要ないっじゃん、私なんかっ、いらない子、なんだから、う...くうっ、誰でもいいから、いまだけでいいからっ!ひとりは、いやだよっ...!さみしいよ...だれか、なまえ...よんで...呼んで、それから、温かくして...それだけで、私、これからもがんばれるからっ、おとう、さま、おかあ、さま...」
誰も来ず、誰もいない部屋の中、私は、一番欲しかった当たり前のぬくもりを探して泣いた。何度も何度も床を、壁を叩き、頭を打ち付け、望まれなかった自分を殴った。痛いと叫べど誰も来ない。なにをしても見向きもしない。そうしてどのくらいの時間が流れただろうか。わかっている。いくら待っても待ち人は来ない、冷たく、寂しいままだってことは。泣きつかれて静かな部屋にまた絶望して、目を閉じた。服は濡れたまま、切れた額からは温かすぎる血が未だに流れている。それでも、もうどうでもよかった。このまま死んでも、良いとさえ思った。私はいらないというのは世界が証明しているから。けれど、どうせ死ぬのなら理想をみて死のう、そう思って色々な物を染み込み重くなった服を脱ぎ、机の上に積みあがる裏紙を一枚手に取った。裏紙といえどその裏には昔に書いた私の理想が書かれている。今日はどんな理想を描こうか。いつもならなんでもいいけれど、今日だけは私が家族に囲まれている絵にしよう。構図を頭の中に描きペンを手に取り、インク壺を開ける。けれど、インク壺の中は乾ききりそれはただの壺と化していた。
「あれ、インク...もうなかったんだっけ、忘れてた...どうしよ...」
インクがなければなにも描けない、せっかく最後の絵なのに。ため息すら出なかった。描けないのなら、もう、ここで終わってもいい、そう思ったその時だった。
「……そういえば」
額の傷に、ふと指を添える。少しざらざらとしているが、指先には血がついていた。どうやらかさぶたになりかけていたようだ。そうだ、これならもしかしたら、と。一縷の望みを託すようにそっと、その指を紙の上に滑らせてみる。赤い線が指と共に一筋、紙の上を走る。
「……これなら、描ける、かも」
爪と指の腹を交互に使い、自分の血で、絵を描く。そんなこと、普通じゃないのかもしれないけど。でも、もう普通なんてどうでもよかった。 理想が描けるなら、どんな方法だってかまわない。私はゆっくりと、血のインクで筆を走らせる。お父さま、お母さま、イリュルクス、フォルクシア、みんなが笑って、私のまわりで手をつないでる光景。いつも夢に見た、あたたかな光。それを一筆ずつ、なぞるように。
「これを描き終えたら、私は...」
そして、家族の中央に、自分の姿を、輪郭を描こうとした、その時。部屋中に光が、走った。
「な、なに!?まぶしっ」
紙の中の私が、血でにじんで染まりきる前に、眩しい何かがそこから立ちのぼり、机の上が、流れ出る血も光に包まれた。まるで、私の願いに誰かが答えてくれたかのように。
光が止み、暗さに目が慣れてようやく目を開ける。机の上、私の理想は跡形もなく、代わりにそこにあったのは、一本の杖だった。
木でも金属でもないような気がする。淡く光を帯びた、不思議な材質の、それでいて初めてみるのに不思議と手に馴染む細身の杖。 私は、ただ、呆然とその杖を見つめていた。
「……なに、これ……あっ!私の、私の絵はっ?!」
衝撃で落ちたのかもしれない、とあたりを見渡すが、なにも見つからず。あきらめてもう一度代わりに現れたソレを観察することにした。恐る恐る手に取り、部屋に差し込む唯一の光源でその杖を
「つ、え...だよね、でもこんな形の杖見たことない、なんだろう、」
不思議な装飾をした短い杖。それ以外には特になにもない、なにか。
「…絵を描いたらこれがでてきた、その代わりに絵が、消えた...」
どういう力で絵が消えたのかもわからない。けれどその不思議な力にすら私の理想が否定されたような気がして、もうどうでもよくなってしまった。それについて考えるのも辞め気力をなくした手で、机の引き出しの奥に放り込んだ。
ーーーーーーー
あの地獄の日の次の日から巷では片割れたちは後継者教育、というものを受けているらしい。当然、私は呼ばれない。期待されていないし当然だろう。だから初日も、次の日も、その次もいつも通りの日常が訪れる。そんなのはもはやどうでもよかった。期待されないのも仲間外れ?もいつも通り。もう慣れた。...期待なんてもうやめてしまった。
「....」
あの日以降、私は部屋の中に置いていたすべての夢を燃やして捨てた。よく、燃えてたよ。綺麗だった、よ。すごくね。絵を描くこともやめた。理想も、もう無くなった。燃やして私は死んだから。
「...人がいなくなった、よし、今のうちにっ...」
その代わりに図書館に行って時間をつぶすようになった。幸運なことに私は文字が読めたから。本は面白いんだ。虐げられてた主人公は最後みんな幸せになってるから。それがフィクションだとわかっているから、少しもうれしい気持ちになんかならないけどね。もう、私の心は死んでいるのかもしれない。その日もまた、呼ばれていない後継者教育の時間。私は図書室に向かっていた。
誰も来ないその場所は、ひんやりとしていて、けれど本だけはずらりと並んでいて、なぜだか落ち着く。
孤独を受け入れてくれるお気に入りの場所だから、かな。私は本棚の間を歩きながら、ふと、別の通路を行くことにした。いつもと違うジャンルを読むのも一興だろうと思ったから。
「...こんなところあったんだ、結構通ってると思ってたけど初めてみた、」
知らない本棚に並ぶ本たちのページの匂い、一番いい匂いのする一番奥の、高い棚の陰。その隅に、一冊だけ妙に古びた本がぽつんと置かれていた。
「……なに、これ」
装丁もタイトルも摩耗して、文字が判別できない。けれど、不思議とその本から目が離せなくなって、 私は自然とその一冊を手に取っていた。
パラ、と開いた最初のページに、こう記されていた。
ー「魔法」それはかつて存在していた奇跡の術
魔法、という言葉を、私は初めて目にした。けれどその響きには、どこか懐かしいものを感じた。初めて聞いたのに、どうしてだろうか。不思議と、胸の奥の深い場所が、小さく震えた。
それから、私は読み進めた。貪るように、何時間も、何ページも。その本を読んで解ったこと、それは魔法は、千年以上前に滅んだものということ。魔法を使うには術者の「血」と「杖」が必要。だが魔法は万能にあらず、使えば使うほど、身体に負担がかかり、命を削る力。それでも人はそれを「奇跡」や「神の力」と呼んだということ。
「…この絵...もしかして……あの杖?」
魔法を使うために必要な「媒介」の杖、そこに描かれていた杖は紛れもなくあの日現れた杖そのものであったのだ。確認しなければと思い、慌てて立ち上がると、本を胸に抱き、部屋へと走った。
部屋の扉を開き本を投げ捨て、急いで机の引き出しを開けると、そこにほこりをかぶって机の最奥で転がっていた。あの日、絵と引き換えに現れた、あの杖。
震える手でほこりを払い取り出し、放ってしまった本のページをめくる。
「……やってみよう、少しだけ。もしかしたら私にも。」
本に書かれている初級の魔法、それはほんの小さな炎、けれど少女にとっては確かな灯だった。
ーーーーーーー
「えっと、魔法を使うには血が必要、なんだよね。なにか切れるもの...ないから、本のページでやろう。できるかな。」
紙を指にあて思い切り指を引く。ピッとナイフのように紙は鋭利な武器になり指を切りさいた。
「いっっ...血、よかった、でた。これであとは出したいところを思いうかべて杖を向けて、えっと、こう...かな。」
あとは呪文を唱えれば、魔法が使えるはず。一度目をつぶり覚悟を決め火のついていない暖炉にむかってそれを唱えた。
「ふぁ、ふぁいあ!」
拙く、震える声でその言葉を唱えた瞬間だった。
――パチッ、と空気が弾けたような音がした。
部屋の空気が揺れる。杖の先端に、ふわりと火の粒のようなものが生まれた。それは一瞬にして膨れ上がり、淡い橙の光を纏いながら、まっすぐに暖炉の方へと向かっていく。そして。
ドンッ!!!
乾いた爆音が響いた。暖炉の中で、小さな爆風が広がり、その中心から真紅の炎が一気に広がる。
ゴォォォォ――!
まるで生きているかのように渦巻き、躍動する炎。一歩間違えたら火事になる炎だ。だが、そんなことにはならず部屋中に赤と金の光が反射し、まるで祭壇のように荘厳な空気が流れた。
一瞬、世界が止まったかのような錯覚。そして、少女の目の前には、自身が発動させた魔法によって暖炉の中に確かに火が灯っていた。
「…で、きた…」
信じられない。でも、目の前のこの炎は、まぎれもなく私が起こしたものだった。指からはまだ血が流れている。じんわりとした痛みが夢ではなく現実だということを証明している。
「これ…わたし…ほんとに、できた、の…?」
ふらついた足でベッドの端に腰を下ろし、震える手で杖を見つめる。勢いを弱めぬ火の揺らめきが、杖の装飾に反射して淡くきらめいている。
「魔法……私、魔法が使えるんだ……!」
才能がないと言われ、存在証明すら失いかけた少女がその手で起こした奇跡の術、魔法。鼓動が高鳴り少しだけ世界が色づいた瞬間。これが、この世界に生まれてから初めて感じた喜びだった。
ーーーーーーー
それから私は魔法を独学で学び始めた。図書館に他の魔法について書かれた本はないかと探したけれど、不思議なことに一冊もなく、私の先生はあの時見つけた本となった。あの古い本は何度も何度も読み返しぼろぼろになりページが擦り切れるほどに読み込んだ。先生はいろんなことを教えてくれた。魔法の本質や、血の量によって使える力の違い、発動に必要な動作や意識の集中、そして代償の記述もあった。
火を灯すだけなら、指先の血一滴で済む。水を浄化したり、空気を温めたり、小さな魔法なら、ほんの少し切るだけで、使える。でも、本に記されていたのはそれだけじゃなかった。魔法の規模が大きくなるほど、術者が支払う血の量も比例して増える。たとえば、一杯の水を浄化するだけなら指先で足りるけど、川を丸ごと清めるなら、手のひらから腕を割くほどの血がいる。都市を覆うほどの魔法には、身体の三分の一、規模を広げるならそれ以上の血が代償として必要だと先生は教えてくれた。
それはつまり、大きな魔法を使えば、命と引き換えになるということ。けれど私は、その事実を知っても、怖いとか恐ろしいとは思わなかった。もちろんはじめは指を切ることすら怖かった。でも、その行為を何度も繰り返しているうちに、私は自身の体を切るということに慣れていってしまった。今はもう痛みは当たり前だから。血の匂いも、痛みも私にとっては日常になった。痛みを感じるよりも、これくらいの血の量ならこの魔法が使えるんだと思うようになったから。新しい魔法の習得は世界のどんな出来事よりも幸せなことになった。そうやって私は、誰にも知られず、誰にも見られず、1人で私だけの才能を身につけていった。唯一無二の力、もしかすると誰かを救うかもしれない力。この力で誰かを救えて感謝されるっていうことをされたのなら、私はまだこの世界に存在してもいいって思うことが出来るかもしれないから。そうして、魔法を使えるようになってから10年が過ぎた。19歳になった私は、次代の王を決める選抜試験を受けることとなったのだ。
ーーーーーーー
「こんな服、着たことないよ。」
私は選抜試練のために用意された「私の服」をみてそう思った。なにせこの服には今まで私が着ていた寝巻とはくらべものにならないほど手触りが良い布に高級感あふれるレースが使われていたのだ。こんなのまるで本に出てくるお姫様みたいだ。この国を象徴する青を節々に使ったその服を頑張ってひとりで着ると所々小さく、少し窮屈だった。それはそうだろう。なにせこの服を仕立てた人は私を見たことがないだろうから。
「きついのは、胸とあと腕いやそもそもサイズすらあってない...かな。一応、この練習痕は見せない方がいいよね。サイズが合わないから今から仕立て直してって私は言えないけど、こういうときこそ魔法...だよね。」
才能なしの私の服を仕立てること自体嫌だったに違いないのに今更サイズが合わないから返品そして交換しろは図々しすぎるだろう。なにより時間が間に合わない。けれど先生から教わった生活魔法の中に服のサイズを直す魔法があったはず。呪文はなんだったっけ。記憶の中から生活魔法の本棚を探し、そこから一冊の本を探し出し、頭の中で本を開いて思い出す。
「...思い出した。ナイフ...よし。」
服の袖から少し見える静脈側の腕を思い切りナイフで切り、杖を自身に向け唱えた。
「リサイズ」
その瞬間、淡い光が杖から零れ落ちるように広がり、切った腕の血が衣に染み込みながら、静かに布が収縮と拡張を繰り返した。まるで生き物みたいに動く布。そして、それはすぐに私の身体にぴったりと馴染む姿に変化した。
「...よし、成功。サイズもいい感じ。」
袖の部分は長くなりきちんと傷も隠れている。胸も窮屈じゃない。スカートの丈もいい感じ。さらに杖とナイフをしまうポケットも追加しておいた。満足の出来栄え、魔法は大成功だ。最終チェックのために鏡の前に立ち、自分を見つめる。そこにいたのは、あの日からなにも変わらない孤独の少女で、けれど誰にも知られていない奇跡を持つ少女でもあった。
「...行ってきます。サミュエリナ。」
鏡の前で少女は決意を固め、部屋の扉を開いた。
ーーーーーーー
会場に向かう道はとても、静かだった。
後継者選抜の試練。それは王家に生まれた者に課せられる唯一最大の登竜門。
その年齢に達した子に対し、国王自らがいくつかの課題を出し、最も「王にふさわしい者」を選び出すという、儀礼と実力の試金石。そうはいっても私は自分が選ばれるなんて端から思っていない。きっと将来を渇望されているイリュルクスとフォルクシアのどちらかだろう。私はただ、この試練を通して一度でもいいから、誰かに感謝されれば、それだけでいい。すべてのことが終わったら、自分だけの世界を探しに旅をしてもいいかもしれない。森に家を建てて存分に魔法の研究がしてみたいと思っていたところだからね。
「...ここか。」
重厚な扉に手をかけ、そっと押し開く。音をたてないように開いたつもりだったのに、その数十倍は大きな音を立てて扉は開いた。下を向いていた視線を前に向け、玉座の間に足を踏み入れる。
ざわっ、と部屋に入った途端、空気が揺れた。視線が私へ矢のように突き刺さり、ひそひそと内緒話が飛び交う。
「え、誰...あれ...あんな人いたっけ...」
「嘘、あれ、才能ない王女?!」
玉座の間にいるすべての貴族が一斉にこちらを見ていた。イリュルクス派、フォルクシア派、中立派。全員が「才能がない王女」の登場に目を見開いていた。
...そんなに私がこの場にいることがダメなのだろうか、この選抜参加は王家に生まれた者すべての宿命だというのに。
「...はぁ。」
深呼吸をひとつして、堂々と歩き出した。もう以前と違って人々の視線は痛くない。その痛みとまた別の痛みの方がとても痛いことを私は知っているから。なんというか、心が冷たく凍り付いているみたいだね。それで、いいのかも。
「...久しぶりだな、サミュエリナ。」
10年ぶりの人、その記念すべき一番はじめに話しかけてきたのは真左に立っていた長男イリュルクスだった。その横には次男のフォルクシアもいる。どうやら2人は先に来ていたらしい。
「...あ、うん。久しぶり。」
イリュルクスは返答が返ってこないと思っていたのか、目を見開いて、そして笑みを浮かべた。
「綺麗になったな、最初入ってきたときは誰かと思ったよ。髪も伸びているし、雰囲気も...いい意味ですごい変わってる。」
「なにを分かりきっていることを。サミュエリナは僕たちの片割れなんだから。綺麗で美人なんて当然だろ。」
フォルクシアが少しあきれた声で、けれどもやわらかい声で言う。以前読んだ本に書かれていた「三つ子の魂百まで」はあながち間違いではないのかもしれない。目の前にいる2人の性格は昔とほとんど変わっていないのだから。
「...そんなこと、ないよ。」
そう答えた声は少し掠れていて、不思議と胸の奥が軋むのを感じながらもなにも悟らせないように笑顔を張り付けて答えた。
「…私も、確かに2人の片割れだけど、多分、私は2人とは違う、だってほら、私の呼ばれ方、知ってるでしょ。人の評価が、王族にとってのすべて、だから。ごめんね。」
イリュルクスがなにかを言いかけた、けれどぐっと飲みこんで私の前で頭を伏せた。
けれど、それでも。いくら2人が変わりなくても人は突然に変わってしまう。ごめんね、どうか、これ以上踏み込まないで。知らない方がいいこともあるんだ。心の奥で10年以上張り続けた壁が、そう言っていた。
ーーーーーーー
ーカツ、カツ、カツ...
会場に響く、足音。重厚な扉が陛下のためだけに開かれ、護衛の騎士を後ろに引き連れるようにして陛下は現れた。ルディオール王、エルティシア王国12代国王にして、試練を与える者。その風格に場にいたすべての者が姿勢を正す。貴族は一斉に頭を下げ、騎士たちは剣を床に突き立てた。
私もその空気に押され背を正し、玉座に座る国王を、いつも遠くからしか見たことがなかった父の姿を視界に捉える。陛下はイリュルクスとフォルクシアを交互に見て、そして、私に目を向けた。
「...いま、私、見て、くれた?」
その眼差しには他の人に向ける厳しさとは違う、まるで慈しみが宿っているようだった。しらない、私は、こんなお父さまを知らない。一度も向けられたことのない表情、なに、それ。
「...我が子らが初めて対等に公でそろったな。」
その王の言葉に静かな会場の空気が重くなる。王の口から、サミュエリナを子として認めていると発言したのだから。今まで悪口を叩いていた者はバツが悪いだろう。
「過去のことはよい。…では、これよりはじめよう。今より始まるは、俺の跡を継ぐものを選ぶ試練である。武力も、知力も、そしてー心も。お前たちが持つすべてを用い、国民を明日へ導くがいい。
今より未来を託す者として、後継となりうる者たちすべてに試練を与えよう。」
国王が右手をあげ、各々に試練の内容が告げられる。
「ここに告げる。お前たちの、第一の試練を。」
ーーーーーーー
城の外へと向かうための最後の階段を降りるとそこには昼の陽光がまっすぐに差し込んでいた。澄んだ新鮮な空気の中、3人の影がゆっくりと石畳の上に伸びていく。
イリュルクス、フォルクシア、そして私。三つ子でありながらもこうして三人横に並んで歩くというのは記憶にある限り初めてのことだ。誰も話さない静かな時間を少しだけ過ごし、最初に口を開いたのはイリュルクスだった。そういえば話題作りはいつもイリュルクスがしていたなとふと思い出す。それに加わったことは記憶にないけれど、それを私はずっと陰から見ていたから知っているんだった。
「...獣退治か。ま、確かに俺向きの試練だな。」
フォルクシアは隣で小さく笑った。
「剣しか握れないお前向きの試練でよかったな。僕は商業施設の建て直し。実務能力を試されてるってところかな。」
「その言い方悪意しかないだろフォルクシア、剣以外も使えることはお前も知っているだろう。まあそんなことはどうでもいいさ。それで、サミュエリナは井戸水の供給だったな。」
イリュルクスがこちらを見て、視線が交わる。彼の表情には他の人々とが向ける軽蔑や嘲笑とはまた違うただの「関心」が浮かんでいた。
「あ...うん。井戸の水が枯れちゃたみたいで村の人が困ってるんだって。」
「井戸か、なにか手は考えているの?」
フォルクシアが心配するかのような声で聞いてくる。けれど、私はその問いにすぐ答えることはできなかった。魔法で解決するつもりだ、なんて言えない。これはまだ秘密にしておきたい。もしかしたら、他の誰かも使える力かもしれない、そうしたら私はまた...
「...わからない。けど、なにか私にできることがあるかもだから、頑張ってみるよ。」
少し曖昧に、けれども嘘なき言葉を選んでそう返した。フォルクシアはその言葉に違和感を覚えたみたいだけれど、特にそれ以上は追求してこなかった。
「なら信じる。大丈夫、サミュエリナならきっとやり遂げられる。世界の誰もがそれを信じなくても僕は信じているよ。」
「...っありがとう。」
今の私に言える言葉はこれが精一杯だった。この先の言葉を沢山紡げるなにかは私の中にまだなくて。けれどとても温かい言葉であるということはすごく心地のよいもののような気がした。氷にふかふかのタオルがかけられるそんな感覚。
「また君に会えてこうして3人で話せて楽しかったよ。」
「僕も。もう部屋から出てきてくれないのかと思っていたから。会えてよかったよ。」
「...ごめんね。でも、あの方は私が見えないからとっても普通だったでしょう。」
あの方はこの数年幸せな時間を送れていたはず。汚物が目に入らなければ完璧な人生のあの方は、きっと。2人はそれを知っているからか肯定も否定もせずに口をつぐむ。
「変なこと言ったね、ごめん。もう行かないと。...それじゃあ2人とも、また7日後に。」
「あ、あぁ。7日後に、また。」
「必ず成し遂げて、3人全員で吉報を持ち帰ろう。」
それぞれが向かう方向につま先を向けて同時に歩き出した。
私は最後、きちんと笑えただろうか。嫌味にも近い毒を吐き出して、あぁ、ちょっとだけ、いやだいぶ、間違えちゃった、
ーーーーーーー
「着いた、ここが試練の村...」
城を離れて約2日、歩き続けようやくたどり着いた試練の地。目の前に広がる村は木造の家屋がちらほらと点在するとても小さな集落地だった。村の入り口の門を通り抜け村の主の家を探すべく歩き出す。人の気配もあまりせず、たとえ人を見つけたとしても向けられる視線は慣れてしまったいつもの異物を見る目であった。そして数少ない村人がいつものセリフを口にする。
「あれが噂の...」
「なんでうちの村にきたのが才能ない王女なのかしら...せめてフォルクシア様がきてくだされば...」
言い返す気にもならないし、聞きなれた評価など彼女の耳にはどうでもいいものであった。
村の中央まるで歩くと1人の老人が待ち人を待つかのように立っていた。間違いなく、この老人こそが村の村長だ。
「...こんにちは、あの、この村の村長様でしょうか、私、サミュエリ...」
「存じております。遠路ご苦労様です。早速ですが、こちらをお渡ししておきます。」
挨拶を遮り村長は村と周辺の情報が書かれた地図を差し出した。
「王女様がお探しの井戸ですが、ここから大体10分ほど歩いた村の外れにございます。地図でいうとここになります。川もありますが、井戸から数十分かかる距離にあり、毎日の水くみには難儀しております。ですが失礼を承知の上で先にお伝えしておきます。たとえ王女様が井戸を復活させられなくともなんの問題もございません。王女様の宿は井戸の近くのこちらの家をお使いください。食事は朝と夕に村の者に持ってこさせます。」
淡々と言葉を並べ説明が終わると村長は背を向けてすぐにその場を立ち去った。それがこの村で才能ない王女が来訪したことに対する歓迎のすべてであった。
「...」
渡された地図が強く吹いた風によって手を離れ、風に乗って少し先の地面に着地する。村長や村人たちの態度に対してなにか口を出したいわけではないけれど、この村を目指している途中もしかしたらと少しだけ期待した自分もいた。それもすべて今なくなったのだけれど。
「...まぁでも、誰も私を見ないのならそれはそれでやりやすい...のかな、」
息を小さく吐き、砂にまみれた地図を拾う。
「...よし、私は私のやるべきことをしよう。」
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村の外れにぽつんと佇む石組みの井戸は、パッと見てもわかるほどに古いものだった。苔むした緑に腐りきった木の蓋。もう何年も使われず放置されていたのだろうと一目で理解した。その井戸の蓋をゆっくりと開き中を確認するために覗き込むと確かに井戸の中は乾いていた。壁はおろか井戸の底にすらも水と呼べるものは何ひとつ見当たらないのだ。
「とりあえず底に降りて水脈の確認...かな。」
この井戸は多分ある程度雨水が溜まったらそれを桶で組み上げるかなり古い方式で使われていたようだ。その証拠に井戸のすぐそばにはぼろぼろになった紐と木の桶が捨てられていた。井戸に水を溜めるだけならば魔法を使えばすぐにできる。けれど求められているのはきっとそういうことではないのだろう。
「...人は、いない。よし。」
視界に映る範囲に人がいないことを一応確認し、服のポケットから杖とナイフを取り出し左の手首をナイフで切り呪文を唱えた。
「ディセント」
腕から滴る一滴の血が地に落ちると、足元の大地がゆっくりと光に包まれてゆく。そして次の瞬間には重力を無視するように身体がふわりと浮き上がり、井戸の中へと音もなく降下しはじめる。石壁に囲まれた縦穴を数秒降下しやがて終点へと辿り着くと光は収束し空へと消えていった。井戸の底、そこは湿気の欠片もなにも感じることのできない「空」の空間であった。そして上から見た通り、靴の裏についた細かな砂粒が、この井戸の乾き具合を証明していた。
「...うん。やっぱり枯れてる。なら考えてきたとおりのことをやろう。この下に水脈があれば...すごいうれしいんだけど、」
再び杖を構え、まだ止まっていない血を地面に落とす。
「クリア」
呪文を唱え、そっと目を閉じる。そして杖の先を地面へ軽く触れさせると、そこから滲み出る淡い光が、やがて瞼の裏へと入り込んできた。目を閉じているのに視界が開ける。見える。透けた地層、生き物の通った道跡も、住処の空洞も。すべてが可視化されるこの魔法は、地下の構造を探るのに適していた。まるで地面の秘密を一枚ずつ剥がしていくかのように、その構造が鮮やかに現れていった。
魔法を使い始めてから、おそらく1時間ほど経っただろうか。ゆっくりと深く探っていくと、地表に近い層にかすかな水の流れを見つけた。けれど、それは細く、わずかに滲んでいる程度でしかなかった。
「...あった!でも浅いところは水脈が細い...これじゃあ十分な水を組み上げられなさそう。ならもっと深いところは...」
意識を集中させてもっと深いところまで沈ませていく。岩盤を超えて、その下深くに...あった。
「...すごく、すごく深いところに大きな水の流れ...見つけた、」
確かに水脈は見つけることが出来た。太く、安定した水の流れだ。けれどひとつ、明確な問題があった。この井戸の深さは大体6メートル、だが、この水脈は20メートルも下なのだ。つまり、井戸をその水脈部分まで掘らなければ水を地上に引き上げられない。まず手で掘るのは無理だ。となると頼れるのは魔法だけだが、そんな深さの穴を開けたことなど一度もなかった。代償がどれくらい必要なのかもわからない。ほぼ賭けに近い。成功すればいいが、失敗したら...きっと命すらも危ない。
「...とりあえず、一旦外にでて考えよう。もう、夕方だし。」
私は地面に置いておいたナイフを手に、左の手首を切り地上に戻るために呪文を唱えた。
「セラ」
「ディセント」と同じように足元が光に包まれ、重力を無視し空を舞い地上へと戻る。地上へと戻る間、何も考えていなかった。明日のことよりも、井戸のことよりもただ、空の色が少しだけ茜色に染まっているのを見て、時間の流れを思い出しただけだった。
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読んでいただきありがとうございました。
まず主人公のサミュエリナ。こちらは旧約聖書に登場する預言書サミュエルからとっています。
次に長男のイリュルクス。これはラテン語の光からきています。次男のフォルクシアは女っぽい名前ですが、実母が産んだ際女の子だと思い込んだためこのような名前になっています。この名前はギリシャ語の光からきています。尚、実母さんはサミュエリナを産んだ瞬間から育児放棄をしています。なのでサミュエリナの名前は父親であるルディオールがつけたようです。
追記:活動報告の方にサミュエリナの母の小話を投稿しました!登場回数が少ないキャラにしては無駄に凝った設定になっていますのでもしよろしければお読みいただければと思います!




