第14話 「次っ!」
「一斉に攻めてきます! 1人2体お願いします!」
桜の呼びかけに応えるように3人がそれぞれ撃退の姿勢をとる。
「ドゥヴァ、イェデン」
ビオラの弾丸が2体の野狐の尻尾を射抜く。
かに思われたが、甲高い金属音と共に弾丸は弾かれてしまう。野狐の勢いは止まらずビオラ目掛けて飛びかかるも、ビオラは前に転がりすんでのところで上手く躱した。
「硬いっ・・・!なら・・・!」
すぐに身体を起き上がらせ、今度は野狐の目玉に狙いを定めて引き金を引く。
今度は弾かれることなく目を貫いた。
「よし!・・・もう一体も!」
ビオラを狙う、もう一体の野狐にも同じように目玉を撃ち抜く。
撃たれた2体がその場に留まる。
「視覚機能ニ障害ヲ検知シマシタ。ソノ他機能ニ影響ガアルカ調べマス。・・・・・・影響ナシ。行動ヲ続ケマス」
「視覚機能ニ障害ヲ検知シマシタ。ソノ他機能ニ影響ガアルカ調べマス。・・・・・・影響ナシ。行動ヲ続ケマス」
少しの時間差はあるものの、全く同じ内容、抑揚のない声で喋った後、またビオラに向かっていく。
「他っに・・・!効きそう、なっ!ところは⁉︎」
向かってくる野狐の全身至る所に弾丸を放つ。眉間、胴体、足、どこに当てても弾は弾かれる。しかし、1発だけ他とは違う鈍い音で弾かれたのをビオラは聞き逃さなかった。
「・・・っ⁉︎ もしかして・・・?」
突進してくる野狐を何とか躱しながら距離を取る。そして先程の鈍い音があった足の関節部分を正確に撃つ。
その僅かな隙間に弾丸が入り込み、野狐の動きが鈍くなった。
「当たりっ!・・・トゥシュ、ドゥヴァ、イェデン、ゼロ!」
続けて弾を撃ち込む。それぞれ前足の関節部分に当たり、関節が動かなくなった野狐は前のめりで転げ倒れる。
ビオラはすかさず野狐に近づく。その間に拳銃をしまい、背中のアサルトライフルに持ち替える。
「さっきは弾かれたけど、これならっ!」
アサルトライフルの銃口を野狐の尻尾に押し当てて引き金を引く。
今回は弾丸が弾かれることなく尻尾を撃ち抜けた。
「制御アンテナノ損傷ヲ検知シマシタ。活動ヲ停止シマス。制御アンテナノ交換、マタハ修理ガ完了スルマデ再起動出来マセン」
尻尾を撃ち抜かれた野狐はそのまま動かなくなってしまった。
「次っ!」
素早く倒れているもう一体の野狐にも同じくゼロ距離で尻尾を射抜く。
「制御アンテナノ損傷ヲ検知シマシタ。活動ヲ停止シマス。制御アンテナノ交換、マタハ修理ガ完了スルマデ再起動出来マセン」
先ほどの野狐と全く同じ言葉を残して、その場から起き上がる事はなかった。
「他のみんなは・・・?」
辺りを見渡すと、ビオラが最初に野狐を倒せたようだ。他の3人はまだ苦戦しているものの、あと少しで決着がつきそうに思えた。
ただ1人を除いて・・・。




