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千紫万紅〜終末世界に咲く華乙女〜  作者: 東雲大雅
第一章 曼珠沙華

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第19話 「こっ・・・これって・・・!」

「それじゃあ、ちょっとヒガンバナと散歩に行ってくるから、貴方達3人は先に休んでなさい。お風呂と寝室は用意してあるから。」


 そう言うとベゴニアは椅子から立ち上がり、ヒガンバナの近くまで歩く。そして、目の前でくると何かを思い出したように足を止め、自らが先ほどまで座っていた椅子に目を向ける。


「そうそう、忘れてたわ。アゲハ! この子達がお風呂から上がったら貴方の鱗粉で癒してあげなさい。どうせそこで話を聞いているんでしょ」


「承知いたしました。私目にかかれば、ベゴニア様達が散歩からお戻りになるまでに、完璧に回復させることをお誓いします。」


「うわっ!! アゲハさん居たんだ!全然気が付かなかったよー!」


 ベゴニアが座っていた椅子の後ろからいきなり現れたアゲハに驚いて声を上げるひまわり。桜とビオラも声こそ出さないものも、目を開きかなり驚いた表情だ。


「お話の邪魔をしてはいけないと思い、影を潜めておりました。さあ、どうぞこちらへ。御休憩所まで案内いたします」


 アゲハは正面から見て右側の壁まで歩くと、そこにある扉を開き、3人を誘導するように手を差し出す。

 3人がそれぞれ立ち上がり、アゲハの待つ扉まで行く際、一言ずつヒガンバナに声をかけていった。


「ヒーちゃん先に行ってるね!アタシ達の事は気にせずベゴニア様とのお散歩楽しんできて!」


「後でどんな話したか教えてよヒガンバナちゃん。あっ、でも話しづらい事だったら無理には聞かないから!」


「ヒガンバナさんが、何かに悩んでいるのは気がついていましたから。ベゴニア様との会話でヒガンバナさんの気持ちが少しでも晴れればと思っています」


 三者三様に声をかけた後、全員がヒガンバナに心配をかけないよう、笑顔で手を振りながら部屋を出ていく。

 それに応えるようにヒガンバナも笑顔で手を振る。


「皆んな・・・・・・ありがとう・・・!」


「いい仲間を持ったじゃない。大切にするのよ」


「はい・・・!」


 一連のやり取りを見ていたベゴニアが、どこか嬉しそうな口調でヒガンバナに話しかける。それに対しヒガンバナも力強く返事をする。

 

「さて、ワタシ達も行きましょうか。あんまりあの子達を待たせるのも悪いからね」

 

 ベゴニアはアゲハ達が入っていた扉とは反対にある壁の扉に向けて歩き始める。

 ヒガンバナもベゴニアの後をついて行くように歩く。

 

「あの・・・散歩ってどこに行くんですか?」


「そういえば言ってなかったかしらね。まぁ、ついてくれば分かるわ」


 ベゴニアはヒガンバナの問いに軽く返すと、そのまま案内するように先を歩く。

 松の間を出て回廊を渡り、宮殿の外に出る。そこから5分ほど歩いた先でベゴニアが足を止める。


「さぁ着いたわよ。ここを少し周りながらお話しましょうか」


「こっ・・・これって・・・!」


 目の前の光景に驚きを隠せないヒガンバナ。あまりの美しさに圧倒され、上手く感想を伝えられなくなっている。


 その視線の先には、色とりどりの球根ベゴニアが幾重にも咲いていた。

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