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王女と襲撃犯

自分が作ったオリキャラを世に出したくて本気で書いた小説です。

異世界でありながら、現代の日本風の街並みがある王国に住まう少女の物語です。

シリアスな展開が多く、時々のギャグ、様々な伏線を描けるよう書きますので読んでくれると幸いです。

よろしくお願い致します。

 私の名前はリリー・サインサルト。この国の女王である。

 今、私がいる部屋は執務室。仕事するための部屋と言えば分かるだろう。

 近くにはユリーがいる。彼女は私の側近かつ女官長である。


 「陛下。お顔色が悪いようですが、体調が良くないのですか?」


 「ううーん」


 頭を横に振り続けて。


「あの子たちが心配で......」


 ため息を吐く。

 あの子たちとは、私の娘たちである。

 リリカとリカはカオスルビー、リナはピースサファイアを悪に渡さないため、それぞれがある場所に向かわせた。

 何もなければ良いのだが、色々と心配なのだ。特にリリカとリナは。

 

「左様でございますか。母親である以上心配になるのは当然ですよ」


 ユリーはお茶を入れながら話しかける。

 気を柄ってくれているのだろう。ありがとう。


「母親がしてやれる事を何ひとつしてあげてないのよ。それでもあの子たちは私を母親として見てくれている。それが私には重くて痛い」


「いいえ。陛下はちゃんと母親として接しされています。父親のいない殿下たちを育てていますじゃないですか。リリカ様とリナ殿下とは血の繋がりはありませんがお2人様にとって、唯一の家族ですから」


 そう言いながら私にお茶を持ってきた。


「ユリー......ありがとう」


 お茶を受けとり、飲んで一息つく。

 ふぅ~。

 色々と仕事も片付いたし、休みたい時だった。

 その時。執務室の扉が勢いよく開く。そこにいたのはリリカとリカだった。


「ママ!! ただいま!」


「おい! リリカ! ドアを勢いよく開くのではない!」


 相変わらずのリリカだわ。普通はノックして静かに入るもの。しかし、リリカには関係ないみたい。困ったものだわ......。


「リリカ。母上とお呼びといつも言っているではありませんか!?」


「その呼び方はしないっていつも言っているじゃん!」


 全くこの子は......はぁ......。

 注意しても反抗して聞いてくれない。いつもそう。

 女王としての責務をしている時は母上と呼ぶように言っているのだが、無視してママと呼ぶ。


「では私はこれで」


 ユリーが頭を下げて部屋から出ていく。

 さて、ここからは女王としてではなく、母親として振る舞うとしよう。


「リリカ、リカ。無事で良かったわ。おかえりなさい」


 リリーは立ち上がり、リリカとリカに近づく。

 だけど、銃声が聴こえて、リリーの胸に何かが貫通した。

 何が起こったのか分からない。リリカとリカが目を丸くして驚いている。


「ママ!?」


「母親!?」


 倒れかかるリリーをリカが支える。一体、何が起きた?

 強烈な痛みを感じる。


「油断大敵なんだよ。陛下」


 窓には真田がいた。左手には拳銃。


「真田ぁぁぁぁ!!!」


 リリカの瞳が水色から赤へと変わる。


「そう、怒んなって。怒っちゃやーよ」


「お前ぇぇぇ!!!」


 真田に向かって飛び出す、リリカは左拳に炎を纏う。左拳を振るうが真田に軽々と避けられる。

 リリカの叫びに兵士たちが集まる。


「お前たち、母上を頼む! 奴に撃たれた!」


「はっ! 承知致しました! 殿下!」


 兵士たちはリリーを担いで医療室へ運ぶ。


「真田! お前は何が目的だ!?」


「リカ殿下。質問に答えたいだがよ~」


 リリカは両拳に炎を纏って、真田に何でも振るう。


「こいつを止めてくれないかな?」


「うぬ。リリカ、一旦下がれ」


 動きを止めるリリカ。


「けど! リカ! ママがこいつに!」


「分かっておる! 落ち着け!」


 怒りが勝って、冷静になれていない。だからこせ、冷静になる必要があるのだ。

 リリカは真田に睨み付ける。


「いやぁ、怖い怖い。んで目的だよな?」


「あぁ」


「リカ殿下。俺の目的はただひとつ。それは......」


 俺の名前は真田紳一。ここロックタウンより遥か南にあるサバンナ大地にある、サゴーラ村出身。

 そこは乾燥していて、砂漠化が進んでいる。

 だからこそ、その村に住んでいる者たちはいつ死ぬか分からない。みな、必死に生きている。

 盗賊になる者も絶えない村だ。まさに弱肉強食の世界そのもの。

 俺はそんな村に生まれた。無論、金なんてない。国からの支援もない。

両親のいない俺は生きていくためには、何だってした。盗みも、人を殺す事も。

 人は生きるためなら手段を選ばない。悪魔に魂を売る事だって平気でするのだ。

 食糧が確保できない俺は死にかけていた。


「君。大丈夫かい?」


 虚ろな目で見ると赤髪の少女が手を差し出していた。

 その後、少女は俺に大量の食べ物を分けてくれて俺は必死に食べる。


「凄い食いっぷりだな」


 俺の食い方に感心する少女。誰かは分からないが助かった。


「あの、僕......」


「礼なんていらねぇぞ。君は私が作った......で家族だから助けただけだ」


「でも、お礼をさせてください!」


 流石にただで食わせて頂くのは申し訳ない。だからこそ、恩を返したかった。


「なら、私の望みを叶えさせてくれ。私の望みは......」


 彼女の望みをはっきりと覚えてる。いつしか、それが俺の望みとなった。

 現在。


「この世界を滅ぼす事だ!! それが我が主の望みだから!!!」


 彼女の望み。それが世界の破壊。

 彼女は世界を憎んでいる。何故かは分からぬが、俺もそうだから。

 だから、俺は......。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

次回もよろしくお願い致します。

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