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王女と鬼才軍師

自分が作ったオリキャラを世に出したくて本気で書いた小説です。

異世界でありながら、現代の日本風の街並みがある王国に住まう少女の物語です。

シリアスな展開が多く、時々のギャグ、様々な伏線を描けるよう書きますので読んでくれると幸いです。

よろしくお願い致します。

 ある日の朝。リリカの自宅。リリカはソファで寝ていた。

 昨日、帰ってからすぐにソファにダイブして寝てしまったみたい。


「んっ、うーん......」


 リリカは目を覚ます。体を起こして目を擦りながら座る。

 立ち上がる前にスマホを手に取る。スマホを見ながら立ち上がり、洗面所に向かう。

 リリカは洗面所にて顔を洗い、歯みがきして終わって、スマホをソファの前にある机に置いて、台所の冷蔵庫に向かう。

 冷蔵庫を開けて朝食にするおにぎり3個とお茶を取り出して閉める。おにぎりとお茶を持ってソファに座り、机に置く。

 テレビをつけておにぎりを食べる。コンビニで買ってきたおにぎりだ。

 リリカはスマホを見ると、あの女王であるリリー・サインサルトから連絡があった。その内容は依頼についてだった。

 

「クエスト? 何で?」


 至急、城に来るようにと書かれてあった。あまり嬉しくはない。ましてはより恐怖を感じる。

 女王陛下からの呼び出しだ。リリカにとっては怖いより他ない。

 リリカはサインサルト城に着いた。玉座の間に行くと、母であるリリー・サインサルトが玉座に座っており、その前に金髪で翡翠色の瞳の少女がいる。

 リリカと同じ背で、歳も同い年ぐらいに見える。


「あれー? リカだぁぁぁ」


 リリカはリカに抱きつく。

 リカは驚き、リリカの頭を殴る。


「いきなり、抱きつくなと言っておろうが!! 殴るぞ!」


「もぅ殴っているよぉ」


 リリカは頭を抑えながら涙目になる。

 リリーが少し咳払いして、リリカとリカの注意を引く。


「......ママ......」


 怯えたリリカに対して、リカは堂々としている。


「リリカ。そう怯えなくていいのです。私は貴女に嫌われて当然です。母として貴女に何ひとつできなかった......。この機に謝罪させていただきます」


 リリーは頭を下げる。女王が頭を下げる事は滅多にない。

 だからこそ、これはあり得ない事で、リリカもリカも驚く。


「母上!?」


「ママ!? 頭を上げてよ!」


 リリカには理解ができない。あのリリーが頭を下げるなんて......。

 リリーにも色々と思う事があったのだ。リリカに母としての事を何ひとつできない、その事が後悔していた。

 理由があったのだが、言えずにいた。女王として振る舞って、リリカを軽蔑して親子関係に溝を作った理由。

 それはいずれ分かるだろう。


「本当にごめんなさい。リリカ。いつか、貴女に分かる日が来ると思う。その時まで待ってくれませんか?」


「......うん......。待つよ。ママに嫌われているかと思ってた。だけど嫌われていない事が分かっただけで私は嬉しいよ」


 リリカは微笑んだ。まるで太陽みたいな微笑み。

 

「......リリカ。ありがとう......」


 リカはリリカの右肩に手を乗せる。


「良かったな。リリカ」


「うん!」


 リリカは嬉しそうだ。肩の荷が下りたみたいに表情が柔らかくなる。


「んで、母上。私らに何の用だ?」


「実は昨晩、エターナルエメラルドが盗まれました」


 リカとリリカはまた驚く。

 エターナルエメラルドはサインサルト家が代々から守ってきた秘宝。

 聖域の扉を開く為の鍵の1つとされる。そんな物が盗まれたとなると、王族としての名誉がなくなる。


「犯人の目星はついているが、目的は分かっていません。ですが、おそらく次の狙いはカオスルビー......。そこで貴女たちに、女王から正式に依頼します。カオスルビーを手に入れるのです。犯人の手に渡らせないようお願い致します」


「ママ。私らに任せて!!」


「あぁ。カオスルビーを渡してなるものか!」


 リリカとリカは自信に満ちている。これなら安心できそうだ。

 サインサルト城の正門。リリカとリカは赤紫色の髪をした女性と一緒にいた。


「殿下、リリカ様。カオスルビーのある場所は残念ながら私らは存じあげておりません。なのでここより北にあるアパレル大図書館に行ってみてはいかがでしょうか?」


「うぬ。ありがと、ユリー」


 リリカとリカはユリーと別れて、アパレル大図書館へと向かい、旅に出るのである。

 アパレル大図書館。サインサルト王国の歴史や学問など様々な本がある図書館。

 王国の中で最古であり、最大級の図書館だ。そこを管理しているのが天使一族の1人、ナミエールである。

 リリカとリカはアパレル大図書館へ歩いて着いた。


「ロックタウンからかなりの遠さだなぁ」


「疲れたぁ!」


 ロックタウンからアパレル大図書館まではかなりの距離がある。ざっと30㎞ある。

 その距離を歩いて来た2人。流石に凄い事だ。

 2人は図書館の中へ入る。すると、背中に白翼が生えた女性、ナミエールが美しく舞い降りる。

 日光が照らしているような輝きを放ちながら、ナミエールが現れた。


「はーい! Nice meat you! ようこそ! アパレル大図書館へ!」


 リリカとリカはずっこける。

 先程の天使の輝きは一体何だったのか?ギャップがあって引いてしまう。


「台無しだよ!」


 リリカがツッコミを入れる。

 光が彼女を照らし、眩い輝きを放って、まさに天使だと言わんばかりの登場しておいて、しゃべり方が変なのがナミエールである。


「これはこれは。王国の王女様がいらっしゃるとは何用で?」


「実はな」


 リカはカオスルビーの場所について探しているのと、エターナルエメラルドが盗まれた事をナミエールに話した。


「ふむふむ。なるほど。確かにカオスルビーについて記した書物はここにあります」


「本当!? それを読ませて欲しい!」


「ですが、リリカ様。王女と言えど、ただでとはいきません」


 ナミエールはにやける。何か企んでいるようだ。


「えぇー」


 リリカは嫌そうに言う。めんどくさい事にはやりたくはない。それがリリカである。


「わたくし、ナミエールとゲームしましょう。王女様たちが勝ったら、ここにある書物を自由にしても構いません」


「仕方ないなぁ。ゲーム好きだし」


 リカはリリカを自分の方に寄せる。


「奴の事だ。普通のゲームじゃないはずだ」


「大丈夫だよ。ナミエールの事、パパから聞いているし」


「父上から? それなら安心か......」


 2人は小声で話す。ナミエールには聞こえないように。


「ルールは簡単。しりとりしながら、具現化した物を使って戦うゲームです。もちろん、死にますよ」


 ナミエールは微笑む。その表情はどこか怖さを感じる。

 リリカとリカは少し武者震いする。

 具現化バトルしりとりは普通のしりとりしながら、出された言葉、名前が実際に実現して、それを使って戦うゲーム。相手が戦闘不能になるか、降参するか、死ぬかしたら勝ちのルール。


「では始めます。しりとりのりからで、リリカ様からどうぞ」


こうしてゲームが始まるのである。リリカたちは勝てるのであろうか?

相手は鬼才と呼ばれた軍師。頭の回転の速さは誰にも負けないと言われる天使一族屈指の頭脳を持つ。そんな彼女に勝ち目はあるだろうか?

最後まで読んでくださりありがとうございます!

次回もよろしくお願い致します。

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