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王女と女王

自分が作ったオリキャラを世に出したくて本気で書いた小説です。

異世界でありながら、現代の日本風の街並みがある王国に住まう少女の物語です。

シリアスな展開が多く、時々のギャグ、様々な伏線を描けるよう書きますので読んでくれると幸いです。

よろしくお願い致します。

 リナが目を覚ますと病室にいた。リリカとみくるもいて心配そうに見ていた。


「リナ。大丈夫か?」


 リナは上半身を起こす。魔法である程度は回復したが痛みはまだある。


「奴は?」


「現場にはいなかったみたいだ」


 リナの質問にみくるが答える。警察が捜査しているがあの男の足取りは掴めずにいる。


「ねぇ。リナ。何があったのか教えてくれる?」


「......お姉ちゃんには関係ない話......」


 リナはそっぽ向く。話したくはないのだろう。特にリリカには。

 大切な姉だからこそ余計に話せない事。姉を守りたい、ただそれだけの理由でリナは何も言わなかった。


「そっか。じゃあ、リナ。また来るね」


 リリカとみくるは病室を後にする。

 病院の廊下。リリカとみくるが歩いている。


「先生。リナはクエストしていたんだよね?」


「あぁ。担当の教師によればクエスト中だったみたいだ。依頼主はこの国の国王......。リリー・サインサルト女王だそうだ」


 リリー・サインサルト。この国における国王であり、リリカとリナの母親。

 リリカの表情が険しくなる。何か思い詰めている感じがする。


「そう。ありがとう。先生」


 リリカは走り出す。みくるを置いてきぼりにして。


(今のお前が行った所で何も変わらないが......)


 サインサルト城。ロックタウンの中心部にそびえ立つ大きなお城。壁とかは白で屋根は青く染まっている。

 女王のリリー・サインサルトが住まう場所となる。

 現在、夜の時間。城も当たりも真っ暗。警備は厳しく、騎士がたくさんいる。

 そんな中をリリカはフードをかぶって侵入していた。普通に入ればいいのに、何故か泥棒のように侵入する。

 リリカは騎士たちの警備をくぐり抜けて、とある部屋へ着く。

 そこはリナの部屋だ。部屋の中はたくさんの書類や写真でいっぱいある。全て捜査に必要な物だ。

 それらはぼさぼさ頭の男の事が書かれてある。リリカはその書類たちを手に取り見る。

 男の名は真田紳一。ロックタウンから遥か南にあるサバンナ大地出身。


「......こいつがリナを......」


 私伊南川リリカは小さく呟く。ほんの少しだけ怒りが騰がって来ている。

 よく分からないけど、なんだかこいつを見ていると手が震える。恐怖で震えてはなく、むしろ怒りで震えている。

 その時だ。


「ここで何しているの? リリカ・イナガワ・サインサルト」


 私は声がした方へ向く。そこには私と同じ髪色をしている凛とした美しい女性がそこにいた。

 翡翠色の瞳が私を見つめる。私にはその瞳が優しさなんてなさそうに見える。


「......ママ......」


 ふと私は呟く。何にも考えてなく、すっと言葉が出てしまった。何故だろうか。

 私の表情は先程の怒りに満ちた時と違い、一瞬で畏れへと変わる。

 圧倒的な力の前に人は恐怖でただ立ち尽くすのみ。まさにこの事なのか?

 この人には何も出来ないだろう。反論も出来る気がしない。


「ママ......。これは......」


 母の華やかな姿は誰もが魅了される。私さえ魅とれてしまい、目が離せない。

 何を考えているのか!? 私は!


「貴女に依頼した物ではありません。何故にここに?」


「リナが怪我したって聞いたから、変わりに私がやろうと......」


 私の声は弱々しく震えて、霞んだような声になる。

 今すぐでもこの場から逃げ出したい。そんな気持ちになり、唇を噛み締めそうになる。


「貴女は王女としての立場を放棄して、この城を出ていった。そんな貴女が今さら戻ってくるとは......」


 母は呆れたような物の言い方だ。そうだよね。

 私は王位継承権を受理せず、王女としての立場を放棄した。私のやる事成す事、全てが異端で破天荒そのもの。

 王家の者や貴族たちにはあまりよく思われてなく、問題児として扱われていて、母と私の関係に亀裂が出来ることになる。

 破天荒な私になる前は王女として振る舞っていたが、それが辛く苦しくなって嫌になり、私は城を出ていく事にしたのだ。

 

「出て行きなさい!」


 母はきりっと私を睨む。圧倒的な物言いに私は何も言えなかった。

 私は持っていた書類を机に置き、歩いて母を横切る。母の言うことに従うしかない。そのまま、私はその場を去るのであった。

 城を後にするリリカはそのまま自宅へ向かう。

 それを屋根の上から見ている男がいた。真田紳一だ。


「へぇー。親子喧嘩か? 別にいいけど、こちらとしたら都合が良くてよ」


 真田は立ち上がり屋根から跳び降りる。その後、城の中に侵入する。

 城の地下。広い空間の中央に翡翠色に光る宝石がある。

 真田は宝石がある台座に近づく。そして、真田は宝石を手に取る。


「これがエターナルエメラルドかぁ」


 エターナルエメラルド。この世界の何処かにあると言う聖域を開く為の鍵となる宝石の1つ。

 鍵となる宝石はエターナルエメラルド、カオスルビー、ピースサファイアの3つある。

 真田はすぐさまその場を去る。その表情は何か企んでいるように見えた。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

次回もよろしくお願い致します。

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