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作者: 水無飛沫


致命的な老いは感じないものの、日々の中にそれは徐々に浮かび上がってくる。

過去はどうしても眩しく感じてしまい、それら記憶のひとつひとつが青春であったのだと今になって知る。

名前も思い出せなくなってしまった、たくさんの人々を想う。


――人生の半分を終えて。

それどころか、あと干支を一周と少しもすれば両親の逝去した年齢にもなる。

散々無茶し続けてきたのだから、多少の覚悟はしてある。

幸いにして遺すものもなく、一人で生きて一人で死ぬだけ。


やりたいことも生きがいも、今となっては無い。

手のひらから生への未練がさらさらと零れ落ちていく。

人生を既に終えてしまったかのような既死感だけが付きまとって離れない。


濡れる桜に思い出を重ねて。

あと何度つぶやけるかわからない、ありきたりの言葉を放つ。


『ハッピーバースデー』












どれだけ愛してると(うそぶ)いても。

殺しては貰えない。




どうか      ように。







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