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愛してました、たぶん  作者: たろ
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ロスワート侯爵様に会う

ダンから話を聞いてから数日後、ロイズの父、先生に呼ばれた。


「シャノン嬢、ロスワート侯爵から返事がきたよ。四日後にうちの邸に来られるそうだ。一度きちんと話し合いをしなさい。


それから……ラウル君は騎士団を除隊になった。君は、彼とも、もう一度話し合うつもりはあるかい?

彼も今大変な時期だから君と会うのは上層部から止められているんだ。しばらく経って落ち着いてから話し合いをするのはどうかな?」


「ロスワート侯爵様との話し合いは了解しました。

ラウルとの話し合いも落ち着いたら一度したいと思っています。

この前みたいに一方的に話して逃げたりはしませんので落ち着いたら宜しくお願いします」


わたしは、覚悟を決めた。




◇ ◇ ◇


(シャノン!本日決戦の日です!)


今日、先生の屋敷にロスワート侯爵様が来ます。


わたしに会いに来ます。


会って話します。


会話が成立するでしょうか?


かなり不安です。


前回ラウルに会った時よりも何倍も何十倍も緊張します。



ロスワート侯爵様に会ったらまず離縁することを伝えて、市井に下りるので除籍してもらう予定です。


これで役に立たないわたしは、ぽいっと捨てられることなく、駒としてまた利用されることなく、平民として生きて行く予定です。


(あ、また、これだとあまり会話しないで話し合いなんてなさそうだわ。だって話題なんて何もないもの。あまり話したことがないんだもん)


先生の屋敷に伺うと、ロニーの妹で伯爵家で侍女をしているリーサが迎えてくれた。


「シャノン様、ロスワート侯爵様がおみえになっておりますので、ご案内いたしますね」


「リーサ、よろしくね」


わたしはドキドキしながら部屋へ向かった。


その時ロイズがわたしのそばにきた。


「シャノン、今から父親に会うんだろう?僕もそばにいるよ!」


「ロイズ、ありがとう。でも今日は二人だけで話したいの。もし上手くいきそうもなかったら声を掛けるのでその時はお願いしてもいいかな?」


「わかったよ。絶対に何かあったら声をかけてくれ。すぐに行くから」


「ええ、わかったわ」


コンコン


軽く扉を叩いた。


「シャノンお入り」


先生が柔かに笑っていた。


「ロスワート侯爵様、お忙しい中お時間を作って足を運んでいただきありがとうございます」


わたしはロスワート侯爵様を見つめて挨拶をした。


今日は逃げないようにしっかりと顔を上げて、ロスワート侯爵様の目を見た。


先生とロスワート侯爵様が一緒に座っていたので、わたしは二人の正面に座った。


「本当は二人で話すほうがいいと思うんだけど、君たち二人だとまともに話が進まないから僕が立会人としてここにいることにしたからね、シャノン嬢」


(ロイズには断っちゃったけど、先生ならいいわよねごめんねロイズ…)


「先生ありがとうございます」


(さあ、…が、頑張る!…つもり…)
























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