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愛してました、たぶん  作者: たろ
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ベルアート公爵(本人視点)②

夜会が終わり邸に戻るとき、馬車の中でシャノンは真っ青な顔をしていた。体調が悪いみたいだから、馬車の中で隣に座りそっと抱き寄せた。


彼女の匂いは、アイリスたちのように香水臭くない。

石鹸の優しい匂いに安心する。


しかし彼女は気分が悪いのかそっと俺から離れて窓にもたれかかった。


邸に着くと手を差し出したがスッと払い除けられて彼女は自分の部屋の寝室へと消えて行った。

かなり体調が悪いのだろうとそっとしておくことにした。


次の日、主治医の先生が来て、貧血がかなりひどいのでしばらくは部屋で安静にと言われた。

何度となく会いに行ったが体調が悪く寝込んでいるみたいでなかなか会えなかった。


シャノンとアイリスのお茶会の前の日に、アイリスがまた会いに来た。もう随分シャノンを抱いていない欲求をアイリスで埋めるように朝まで抱き潰した。


もちろんそこに愛などない。


アイリスが言った、シャノンを人形みたいで抱く気になれないなんて一度も言ってないし、嫌いでもない。


愛しすぎて本気で抱き潰したら壊れてしまうと思い、代わりにアイリスを抱いていただけだ。


ただの性の捌け口でしかなかった。

アイリスに愛がないのだから浮気をしているつもりもないし、悪いことだとも思っていなかった。


騎士団では遠征など行くとそこで出会った女と一夜を共にするのは当たり前で、その土地で別の家庭を持っている者も多い。


俺にとってもいつもの性の捌け口でしかない当たり前のこと。


愛しているシャノンにできないことをただ他の女でやっているいつものことだった。

特にアイリスだけを重宝していたわけではなく何人もの女がいた中での一人だった。




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