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14勇者パーティはお約束通り困る2

「は? そ、そんな馬鹿な!? 何かの間違いだろ?」


「いえ、間違いではございません、聖女の魔力は万能ではございません」


勇者アーサーは新たな勇者パーティメンバーの聖女アイリスの言葉に耳を疑った。


「一体どういう事なんだ?」


勇者アーサーは聖女の支援魔法に疑問を感じてアイリスに質問していた。


「勇者様、聖女の身体強化は唯一無二の威力を発揮できます。しかし、身体強化と同時に敏捷力や魔力強化、筋力強化、耐魔強化……そんな同時に魔法をかけることはできません。そんな魔法を多重に展開できるのはマルチキャスターの符術士さんだけです」


「馬鹿なことを言うな! あの能無しのレオでさえ身体強化と同時に各メンバーの弱点を補う魔法を多重に展開していた。それにも関わらずお前は一度に一つの魔法しか使えないと言うのか?」


「当たり前では無いですか? 逆に勇者様は同時に攻撃魔法を3つも4つも術式を多重展開できるのですか? できるものなら見せてください?」


「ぐ、ぐう!」


聖女アイリスの説明によると、聖女の支援魔法は最強だ。だが同時に展開できるのはわずか一つ、熟練した聖女ですら2つが限界だと言う。


従って全体的にステータスを2倍にできる聖女の支援魔法は強力なことは強力だが……。


レオのように個別にパーティメンバーの弱点や強みを活かす魔法をマルチキャスト、魔法術式の多重展開は不可能だと言う。


それに聖女の支援魔法『身体強化』はステータス2倍で最強だと言うが……レオは3倍位じゃなかったっけ?


足手まといを追放して、より強力な支援職を招いた筈なのになのに、そんな馬鹿な!!


「個別の支援を受けたいのなら符術士さんを仲間に加えるべきです。……というか、これ常識ですよ? 貴重な聖女がいないパーティはあまたにあるでしょうが、聖女がいても符術士さんがいないパーティなんて聞いたことがありませんわ!」


「五月蝿え! この雌豚がぁ!」


なんと清らかにして貴重であり尊とばなければならない聖女を雌豚呼ばわりした上足蹴に。


「何をなさります。私は常識を教えて差し上げただけです。何故このような仕打ちを?」


だから常識がないんですよ。うちの勇者様は……シエナは一人心の中で突っ込む。


☆☆☆


「ああ! 魔法が使えない?」


「当たり前です。このダンジョンの23層は魔法禁止域です。ここで魔法を発動できるのは符術士さんだけです。これも常識ですが?」


そうです。常識です。もっと言ってやって下さい。魔法禁止区域で魔法展開できたのは符術士のレオ君だけです。自分達は攻撃魔法の一つも放つことができない癖になんで他人は出来て当たり前って思うんだろう? ホントにもっと言ってやって下さい聖女様!


険悪なムードが漂う中、一人シエナは心の中で突っ込んでいた。


「じゃ、何か? 魔法禁止域では魔法なしで戦わなくてはならんのか? そんな馬鹿な!」


いや、だからそんな時の為に符術士さんがいると聖女様がおっしゃてるだろう? 聞いてなかったのか?


「そうか……ここはシエナ! お前が最前列で斥候をやれ! お前を囮にして前に進む!」


「何をおっしゃるのです? ですから今からでも遅くないです! 一旦戻って、冒険者ギルドで符術士さんを新たに募集するのです。符術士さん抜きでダンジョン攻略しようだなんて非常識です!」


そうです! もっと言ってやって下さい! そうじゃないと私が死にます!


シエナは心の中で軽く死を覚悟しながら突っ込んだ。

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