プロローグ
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします('ω')ノ
久しぶりの投稿です!
心機一転ということで自分の妄想を詰め込んだ作品です。
今回はプロローグということで、これが意味することは遥か先にわかります…。
そこまでは前作のような形にならないように続けたいと思います。
※以前ほど時間も取れないので更新は不定期になる可能性が高いです。
それでも週に1回は更新することを目標にしていきたいと思います。
ふと気が付くと、目の前には暗い闇が広がっていた。どうしてこんな空間にいるのだろうか。そもそもこれはいったい何なのか。
いくら考えても答えは思いつかなかった。
少しの間、深い思考をしていたため周囲を見ていなかったが、気が付くと、真っ暗な、そしてどこかの城の広間のような場所にそれはいた。
それは、ヒトのようなシルエットで足は地面から離れ宙に浮いていた。それの容貌はボンヤリとしていて暗闇にいるためかよく見えない。しかし、それがヒトのようなシルエットをしていてもヒトではないということはわかってしまった。
それの全長は普通の人の数人分は余裕であり、禍々しくも神々しく感じとれる不思議なオーラのようなものを発していたからだ。
そして、それはこちらに目をやり睨みつけてきたような気がした。
突然のことで驚き、そのオーラから死を連想させられそうになったが、それの視線は自分ではなく更にその先を見ているように感じられた。
そう思い自分の後ろに振り返ると、自分の後ろにそれに向かって歩いてくる人影を3つ見つけることができた。
彼らを認識すると自分は宙に浮くそれと同じ目線ほどの高さにまで浮かび上がった。この場を俯瞰的に見せられるようだった。
なぜこのような光景を自分は見させられているのかわからないが、ヒトならざるそれに向かっていく彼らの行動は無謀ではないかと思ってしまった。無謀と感じたのは彼らの恰好は友好的というよりは敵対しているという感じだからだ。
彼らはローブや鎧で身を守り、それぞれが使い慣れているであろう武器を手に持っていたり背に担いでいた。
彼らは広間に入ると、それに向かって何かを叫んでいた。
これだけ離れたところに浮かび上がってしまってはどのようなことを話しているのかはわからなかった。しかし、それは彼らをあざ笑い、彼らは何かを訴えかけ、また、責め立てているということだけは伝わってきた。
そして、話し合いのようなものは決裂したのだろう。小柄な体躯をしたものは両手で大きな槌を構え、それに対して今にも殴りかかろうとしていた。
またある者は自己の周囲に魔方陣を展開し、魔法の発動待機状態に入った。。
そして、もう1人は剣を構え、小柄な体躯の者の後ろに控えていた。おそらくこの陣形が彼らの基本的な戦闘スタイルなのだろう。
開戦の合図は小柄な者の雄たけびから始まった。小柄な者は大きく槌を振りかぶったまま駆け出した。。それを援護するようにいくつかの魔法が飛び交い、剣を構えたものがそれに続くように走っていた。
それと3人の戦いは熾烈を極めてるように見えたが、それは余裕を残してただ弄んでいるだけだった。どのような攻撃も効いているような雰囲気には見えず、傷を負いそうな一撃には防御するような姿勢を見せたがそれでも雀の涙ほどしか効いていなかった。しかし、3人はそれをはじめから理解していたようだった。
3人が膝をつき、それに何かを語りかけられていると、小柄なものが何かを叫んだ。
すると、2人の小柄な者がそれを射抜き、背後から大柄な者がそれを斬りつけた。
いつから彼らはそこにいたのか、3人が必死に戦っていたがそれは陽動だったようで、この一度の機会を彼らは待っていたのだ。
初めてそれは大きな傷を負い、苦悶の声を上げているようだった。余裕を見せて弄んでいたところに大きな一撃をもらい、それは怒り狂っているように見えた。
そして、それもようやく本気を見せることにしたのだろう。今までよりも攻撃に苛烈さが増し、魔法の弾幕も増加し、威力も増していた。
また、それに挑む彼らも隠し玉は使い切ったものの、6人となったことで攻撃の勢いは増し、それは傷を負わせるようになっていた。
しかし、それに傷を負わせることができるようになったともに6人の疲労やダメージも時間に比例して蓄積していた。
「ふふふ、あなたたちはよくやりました。ですが、私もこのようなところで時間を無駄にするわけにはいかないのです。あの××を×から引きずり降ろさなくてはならないのです。それは私の悲願であり、××の願いでもあったのです。」
それはそういうと、自己の周囲に今までと比べてかなり巨大な魔方陣を展開し始めた。おそらくそれの持つ最大威力を持つ魔法、いわば切り札なのだろう。
6人もその魔法を発動させてしまうことは危険だということを理解して、魔法が発動する前に倒し切ろうと攻勢を強めた。
6人の工芸は今までよりもはるかに速く、重く、激しくそれを傷つけた。それも強大な魔方陣を展開しているため、防御をする余裕はなく攻撃を受け続けていた。
勝機は今しかないと必死に攻撃を続けていた。
――――――しかし、間に合わなかった。
それの展開していた魔方陣からこの暗闇を振り払うほどのまばゆい光に広間は包まれた。その瞬間、それを見ていた私の視界は奪われ、音も聞こえなくなった。
次に目を開いてそこを見ると6人の姿はなかった。また、そこにいたのはそれが大きく息を切らしている姿だけだった。
「くくく、これで邪魔をする者がいなくなったわ。××と××に邪魔をされ、ようやく倒したと思えば今度は××がそれを継いだ時は死してなお邪魔をするのかと思ったが、これでようやく私も…。」
それはそう呟くと、吐血をした。
「くっ…、傷を負いすぎたか…。しかし、邪魔者が消え去った今、計画に障害はない。しばしの休眠を経てから…。」
そう呟くとその広間から姿を消し、広間には激しい攻防の跡だけが残された。
そして、それを見届けると私の視界に広がっていた闇は消え、辺り一帯が白い光に包まれた。
そしてその空間には何もいなくなった。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次話は明日には投稿をする予定ですので、よろしければお読みください。