無題3
(ある男の日記)
〜前のページから数日が経っている〜
『 良い場所を見つけた。
魔法学校だ。
あそこならば魔力の高い者も多くいるはずだ。
それに、子供の方が楽に心臓が手に入る。
何より大人の心臓より小さくて食いやすい。 』
〜次のページ〜
『 思った以上に楽だった。
子供は素直だ。
私の付いた嘘にころっと騙される。
それに暗示にもかかりやすい。
そして、何よりも思ったとおりだった。
子供の心臓はとても食いやすかった。 』
〜子供を食った話を何ページにも渡り綴っている〜
『 やがて、その魔術学校は閉校となった。
生徒が忽然と姿を消してゆくためだ。
それも次々に……。
もっと慎重にやるべきだったか?
非常に残念だ。
いや、大丈夫だ。
何故なら私は、魔力有る者を感知出来る様になった。
これで、当たり外れなく、効率よく心臓が食えるだろう。
私は、主を超える事が出来たのか?
最近良く思う事がある。
あの、旅人に会いたい。
今ならばあの旅人は、
私の心臓を食いたいと思うだろうか?
まぁ、その前に私が、
旅人の心臓を食ってしまうだろうが…… 』