背中を押すということ
またもや悩み込んだ私は、自身の子供達の成長記録やムービー、動画をひたすら見ました。
とにかく、現状のペイちゃんの月齢相当である11ヶ月前後を探して見ました。
成長曲線も動き方、喋り出しもバラバラだったので、どんなことをしていたか、というのを散々見て気付きました。まず、名前を呼ばれて反応していること。次に、早い子は微妙に言葉が出ていたこと。つまり喋れずとも簡単な言葉に対しての理解があったこと、更に、身振り手振りを真似している時期であること。
これらが三人の子供の主な共通点でした。
ペイちゃんに当てはめると、正直なところ全て出来ていませんでした。
名前を呼んでも基本は反応はなく、簡単な単語も理解している様子はありませんでした。
そして、幼児が好きそうな音楽番組の音楽なんかも全く興味はなく、手をパチパチとか単純なものさえも真似るそぶりはありませんでした。まず、おもちゃをおもちゃとして扱えない、そう感じました。
また、何かが原因で泣き出した時に、ママや誰かを頼って抱っこー!!ということもなく、ただその場で泣き崩れるのです。抱っこはもちろん、1番はどんなにコケようが手を繋ぐ、手を触るということを嫌がるのです。
そういったことを散々ネットで検索するとその月齢に対しての記述はものすごく少なかったのですが、傾向として発達障害という文字にどうしても辿りついてしまうのです。
やはり…。
どうしても引っ掛かりがとれず、年明けの1月の検診まで話し合わなければならないと思いました。
歩さんとの日常の会話の中でその話をしました。すると、ムービー等をみせてほしいと私の子供達の成長のムービーなどを見ているうちに歩さんは
「そうだよね。1歳未満でもこういうことできるんだよね。」
と見入ってから
「やっぱりさ、ペイは何かがおかしいと思う。むしろ何かがなければこれ以上無理かもしれない。」
と言いました。私は、一つの提案をする事にしました。
「あのさ、市の保健師さんとかに相談してみない?私はこのまま歩がペイの事を叩いたりすることを良くは思っていない。でも、見ていて叩くほどイライラするのもわかるの。私はあくまでも障害とか抜きにしても歩とペイの親子関係を修復できないか、って思っている。このままじゃ、いつかニュースになってしまうような不安が取れないの。」
精一杯の気持ちでした。色んなことを考えて考えて出た結果は障害なんかある意味二の次だと思ったのです。まずは、壊れそうな親子関係、それが1番のネックなのだと私は気付いたのです。だからこそ、それをありのままで伝えたのです。
歩さんは泣き出しました。そして、うんうんと頷いて
「そうだよね。あたしさ、施設で育ったから親子関係ってよく分かってない部分が多いと思う。だからこそ普通の家族とか憧れるし、子供を産んで育てれば自然と愛情深い母親になれると勘違いしてたみたい。ペイのこと叩いたりしてどうしようもなく後悔してもどうやって直していけばいいのかわからないし、どうやったらペイにわかってもらえるかもわからない。本当にもうどうしたらいいかわらないんだ。」
と言って、しばらく声を殺して泣き続けました。
私は歩さんに
「歩、歩の辛さは正直想像しかできない。でも、協力することは出来る。私が付いて行って一緒に説明とか全部するから、まず保健師さんとかに言ってみよう。必要なら専門の人とかを紹介してくれると思うから。私たちでは解決できないと思う。プロの手が必要なんだと私は思う。」
と言いました。歩さんもうんうんとずっと頷いていました。
私は決まったら迅速なタイプなので、最後に歩さんに言いました。
「明日、相談に行くぞ!」
歩さんがえっ!?という顔をしてこちらを見ていましたが、見ないふりをしてその日の話を終わらせました。




